15歳の高校生が拳銃自殺か…謎深まる入手ルート 処分したい銃マニアの存在も

小川 泰平 小川 泰平

 私立高校1年の男子生徒(15)が都内の自宅で拳銃を自ら発砲して死亡したことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は9日、当サイトの取材に対し、「自殺の理由と拳銃の入手ルート解明につきる」と指摘し、拳銃を処分したがるマニア等がいる背景を一例として挙げた。

 8日午前8時15分ごろ、東京都八王子市の住宅2階にある高校1年の男子生徒の部屋から「パーン」という音がしたのに母親が気付き、生徒が頭から血を流して倒れているのを見つけた。生徒は搬送先の病院で死亡が確認された。警視庁によると、生徒の自室からは米国製の回転式拳銃のような1丁が見つかっており、自殺を図ったとみられる。

 小川氏は「自殺であるとして、15歳の少年にとって、その原因は家庭にあるのか、学校にあるのか。コロナの影響もあってほとんど通学していないとすれば、他に要因もあるのか。原因の解明はこれから進められていく」とした上で、「現場に遺留されていた拳銃はアメリカ製の『S&W (スミス&ウェッソン)』の真正拳銃とも言われています。硝煙反応もありました。なぜ拳銃が使われていたかが焦点となります」と言及した。

 小川氏は「拳銃は簡単に手に入るものではない。ネット上で誰かと知り合って購入したとしても、非合法の拳銃は100万円近い高額で、15歳の高校生にとってかなりの金額になる。そうなると、誰かに『拳銃いらないか』と渡された可能性もある。例えば元暴力団員や、拳銃を不法所持していたマニアなどです」と推測した。

 過去の体験を踏まえ、小川氏は「マニアの場合、自分が高齢になって、この先、いつ死ぬか分からないという状況になった時、このまま家には置いておけないと考えて処分したくなる人がいる。私も現職時代に経験しましたが、公衆電話等から警察署に電話がかかってきて、『公園のごみ入れに、これこれこういう物(拳銃)』を入れてあると連絡してくる者がいました。本人は出頭せずに、警察に拳銃だけを出すという例です」と明かした。

 こうした前例を挙げた上で、小川氏は「仮に、こういった者がいたとして、高校生がどうやって知り合ったのか。拳銃の入手ルートを究明し、その先の突き上げ捜査が最重要になる」と付け加えた。

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