五月晴れの下ぐんぐん気温が上がり、もう半袖が着たくなる季節。こうなるとつい手を伸ばしてしまうのが、スーパーに並ぶわらび餅ですが、先日、そのわらび餅を「100倍美味しく食べる方法」がネット上を駆け巡りました。その方法とは、何と「水ですすぐ」こと。「表面がトゥルットゥルになる」という魅惑の食べ方について、1992年に透明のわらび餅を先駆けて販売し、今や年間1億粒以上を製造しているという「明日香食品」(本社:大阪府八尾市)に聞きました。
話題の食べ方は、今月7日にTwitterユーザーの、くのしん(@kuno4n)さんがつぶやいたもの。これまでに3万リツイート、11.3万いいねを集め、「初めて知りました!」という驚きに加え「ずっとすすいで食べるものだと思ってた」「炭酸水ですすぐとシュワシュワして涼しげですよ」との声も上がりました。
―まず、このわらび餅はどうやって作るのでしょう?
「まずは原料に異常がないか検品し、正しく計量したら、原料を加熱し混ぜ合わせ、機械でカットします。その後、カットされた丸いわらび餅は大きな水槽へ次々にダイブ。それを手作業で1パックずつ計量しきな粉、ピックスを添付したら、包装、ラベルを貼り、最後に商品に異常がないか金属探知機、目視で確認し、お客様の元へ心を込めて出荷致しております」
―作る工程で水にさらすんですね。
「はい。ですから、ご購入後にお召し上がりになる際、水で冷やすと表面がみずみずしく、口に入れた時にプルっと口当たりがよくなります。作りたての状態に戻るようなイメージですね」
―水にさらす場合のポイントはありますか?
「ザルなどで軽く水洗いし、水気をよくきることです。夏場は水道水もぬるくなっていますので、氷水で冷やすとより弾力が増して美味しく召し上がれます」
―わらび餅の季節ですが、オススメの食べ方はありますか?
「もちろんオススメは別添のきな粉です。そのきな粉は明日香の独自配合&焙煎のこだわりきな粉です。それ以外にはバニラアイスに添えたり、フルーツポンチに浮かべたり、ミルクティーに浮かべてタピオカ気分やかき氷のシロップでカラフルに色付けしたり…と食べ方は無限に広がります」
とのことでした。実は同社のわらび餅は東日本と西日本とで違い、東日本のわらび餅には関東の文化である黒蜜を添え、きな粉の配合も違うのだそう。ほかにも、きな粉の代わりにシュワシュワパウダーを添付したラムネわらび餅やコーラわらび餅を発売。昨年はあのパインアメとコラボしたパインアメわらび餅で話題を呼びました。「これからもその時代や嗜好にあったわらび餅を作り続けていきたいですし、わらび餅に限らず、いろいろな和生菓子を通じて『ちょっと食べる』喜びを毎日世界へお届けできたらと日々製造しています」と同社。一度によもぎ、豆、ごまの味が楽しめるあんこ餅の「三色あんこ餅」や、ずんだあんの葛餅とこしあん入り氷餅、桜餅を詰め合わせた「夏のよくばり和菓子」もイチオシといいます。
ちなみに、公式ツイッターなどではわらび餅に合う食材も紹介しているそうです。ぺっとりくっついたわらび餅をひとつひとつ外すのも楽しいですが、この方法を知っていた方も知らなかった方も、この夏はひと味違う涼味を楽しんでみては?