アマビエ印鑑で新型コロナ退散祈願 「ハンコ屋としてできることを」収益は全額寄付

黒川 裕生 黒川 裕生

新型コロナウイルスの感染が拡大するのに伴い、SNSなどで“再発見”され、人気を集めている疫病除けの妖怪「アマビエ」。猫などをモチーフにしたユニークな印鑑で知られる城山博文堂(大阪市此花区)が「今ハンコ屋として何かできることはないか」と、15日からアマビエをデザインした印鑑、その名も「アマビエさま印鑑」の販売を始めた。売り上げは新型コロナウイルス感染症の拡大防止活動基金に寄付する。

江戸時代、光り輝く姿で海から現れたと伝えられる半人半魚のアマビエ。疫病流行の際は自分を写した絵を描いて人々に見せるよう告げたとされる。コロナ禍が猛威を振るう今、瓦版に残る非常に愛嬌のある姿が多くの人の心を捉え、イラストやグッズがあちこちで生まれている。

城山博文堂もそのひとつ。代表取締役の城山謙一さんは「少しでも誰かを勇気づけられれば」との思いでアマビエのイラスト入り印鑑を作り、SNSで画像と動画を公開。当初販売するつもりはなかったが、「購入したい」という声が相次いだため、「売り上げを寄付すれば新型コロナと戦っている人たちに還元できるのでは」と考え、期間限定で受注販売することにしたという。

ハンコの印面にアマビエの姿と共に、名前など希望の文字を彫る。認印として使えるほか、厄除け祈願のプレゼントなどを想定。城山さんは「当社もコロナ禍で通販の売り上げが半分近くまで落ち込んでおり、正直なところ寄付を考えている場合ではない。それでもハンコ屋として、お客さまの協力をいただいて、力になりたいと思いました」と話す。

いずれも消費税込みで、シヤチハタ社製の浸透印タイプは1990円から、印鑑タイプは3120円から。納期はシヤチハタが10日から3週間程度、印鑑が約2週間。売り上げから材料費、送料などの諸経費を差し引いた全額を基金に寄付する。

◾️販売サイト https://www.inkan.name/amabie/

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