「保護犬・猫を迎え入れたい」…全米各地の保護シェルターに申し込みが殺到 外出禁止令で人々が取った行動

谷口 輝世子 谷口 輝世子

米国では新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、いくつもの州で外出禁止令が出されたり、自宅にとどまるように求められたりしている。いつ感染するか分からないという不安を抱えながら、知人や友人らに直接、会うことができず、ずっと家のなかにいなければいけないことは大きなストレスになる。

外出を控えて家にこもっていなければいけない生活の息苦しさを、動物たちは軽減してくれる。だからだろうか、米国内の動物保護シェルターには、多くの人々から犬や猫を引き取りたい、里親になりたいという申し出が相次いでいるのだという。

コネチカット州のテレビ局「アイウイットネス・ニュース」電子版では、コネチカット州ブランフォードの動物保護シェルターは、犬や猫がすべて引き取られたと伝えている。同シェルターに16あるケージは全て空き家になった。17年間で初めてのことだそうだ。担当者のローラ・バーボンさんは「私たちが承認した申込者は50から75ありました。我々はスピードをあげて申請者たちが家に犬を迎えられるようにプロセスを合理化しました」と話している。

同州ブルームフィールドの犬の保護センター「ドッグ・スター・レスキュー」でも、15頭の犬が引き取られたと伝えている。通常ならば、新しく飼い主になる人とは、面談をし、実地体験してもらっていた。しかし、新型コロナウイルスの感染を防ぐため、インターネット上で面談をするなど、引き渡しのプロセスを工夫しているそうだ。

これらの現象はコネチカット州だけでなく、全米各地で同じことが起っている。

25日付のブルームバーグ電子版では、ニューヨーク市内の動物保護シェルターでも、シェルターにいたほとんどの動物たちが、家庭に迎えられことを伝えた。外出禁止令が出ているなかで、どのシェルターに連絡をすれば、動物を引き取れるかなどの情報を発信している地域メディアもある。

新型コロナウイルスの感染拡大で株価が大幅下落しているなか、このような状況を反映してか、ペット用品を宅配するチューウィー社の株は上がっている。外で買い物することを避け、宅配してくれるペットフードを注文する人たちが多いようだ。

シェルターで保護されていた犬や猫が新しい家庭で暮らせるというのは明るい話題だ。しかし一方で、景気後退の懸念があり、失業していた人が、これまで飼っていたペットを手放さなければならない状況に陥ることも危惧されている。

ノルウェーでは 国営放送が部屋でくつろぐ猫を映したストリーミング配信を開始している。複数の定点カメラを置いて、視聴者が部屋のなかの猫の様子を見ることができるようになっている。NRK Alltid sammen https://www.nrk.no/alltidsammen/

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