阪神、広島などで活躍の好投手、経営者として介護業界で奮闘中 妻はバレーボール元日本代表

あの人~ネクストステージ

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 「人の役に立ちたい」という志を胸に飛び込んだ世界。利用者の笑顔に大きなやりがいを感じ、それがあすへの活力につながっている。「ある一人暮らしの方が『何のために生きているんだろう』と話していたことがあったんです。でも、ここに通ううちに『楽しいから、また来たいと思うようになった。元気でいないといけないね』と前向きな言葉に変わったんです。こんな小さな所でも、喜んでもらえるのは、本当にうれしい」。

 今後は店舗を増やすなど事業を拡大していく青写真を描く。「高齢者の方が笑顔で元気に毎日を過ごしてもらいたい」。熱い思いを持った江草さんは、真っすぐに前を見つめて言葉をつむいだ。

 江草さんにはもう1つの夢がある。18年3月から大阪電気通信大学硬式野球部のコーチを務めている。週3回グラウンドに足を運び、「やるからには将来的にはプロに入るような選手を育てたい」と意欲を燃やす。

 就任当初、投手の最速は130キロ。指導しても伝わらないことにモヤモヤした気持ちがあったという。それでも接する時間が長くなるにつれ「かわいくなった。何とか分かるように教えてあげることが仕事なんだと思うようになった」と話す。

 「時間がかかっても何とか強くしたい。選手には試合に出て勝つ喜びを知ってほしい」。現在、チームは阪神大学野球2部東リーグに所属。まずは1部昇格という目標へ向けて選手を鍛えていく。

◆江草仁貴(えぐさ・ひろたか)1980年9月3日生まれ。広島県福山市出身。現役時代は左投げ左打ちの投手。専大を経て02年度ドラフト会議で自由枠によって阪神に入団。中継ぎとしてチームを支え、07年から3年連続で50試合以上の登板を果たした。西武、広島にも在籍し、17年限りで引退。通算349試合、22勝17敗、防御率3.15。妻は元バレーボール日本代表で、現在はクラブチーム、ヴィクトリーナ姫路の監督を務める竹下佳江さん。

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