やっと出会えた「うちの子」は…工場の下水溝で保護された兄妹猫 寄り添って眠る姿が家族の癒やしに

渡辺 陽 渡辺 陽

大きな耳のナナちゃんとハチワレ猫のハチくんは、ある工場の敷地内にある下水溝で発見された。運よく保護主さんに保護され、大事に育てられた。東京都に住む和田さんは、兄弟猫を飼おうと思って探していて、譲渡会でナナちゃんとハチくんに出会った。

工場の敷地内の下水溝にいた子猫たち

2019年6月、東京都の工場の敷地内にある下水溝のところで子猫の鳴き声が聞こえていた。溝ぶたを外したら、中には子猫が3匹いた。会社の敷地内だったので保健所に連れていかれるところだったが、保護主さんが保護することができた。お母さん猫は見当たらなかったという。

東京都に住む和田さんは、いつか猫を飼いたいと思っていたのだが、一番上の子が中学生になったのを機に、猫を飼おうということになっていた。ご主人も猫好きで、たびたび譲渡サイトを見ていた。

ペットショップで猫を買おうという意識はなく、捨てられたり、多頭飼育崩壊で行き場を失くしたりした子を飼おうと思っていた。

「譲渡サイトにはたくさんの子猫が載っていて、子猫と暮らしたことがなかったこともあり、子猫を飼ってみたいなと思いました」

みんな可愛いけれど

和田さんは、本格的に猫を探す前にも何度か譲渡会に足を運んでいた。譲渡会がどんなものなのか知りたかったのだという。引き取り手のいない猫や大人の猫がたくさんいるのかと思ったが、子猫もたくさんいた。

子猫を飼いたいと思ってはいたものの、絶対に子猫でなければいけないとは思わずに譲渡会に行った。最初から2匹一緒に飼うと、順応性が早いということが分かってきた。

「1匹飼った後に、もう1匹と思って飼うと、先住猫と後から来た猫の相性が悪いことがあるそうです。兄弟で飼ってもらえると嬉しいと言われました」

次第に希望の猫がはっきりしてきたが、どの子も可愛いと思う程度で、ピンとくる子はいなかった。

2匹は仲良し

7月、和田さんは、幕張猫の会が主催する譲渡会に行ってみた。何度も譲渡サイトで見ていた子猫がいて、とても可愛かった。ご主人も、「この子達がいいな」と言っていた。

2匹は工場の下水溝で発見、保護された子で、5月頃に生まれた子だった。

譲渡会場から家まで移動するまでの間もずっとニャアニャア鳴いていて、家に着いても玄関でずっと鳴いていたが、しばらくすると家の中を探検し始めた。

大きな耳の子をナナちゃん、ハチワレの子をハチくんと名付けた。

保護主さんに大事に育てられたので人懐っこく、布団に入ってきて眠るようになった。最初から仲が良く、いつも2匹で遊んでいる。留守にしていて帰ってくると、寄り添って眠っているのだが、和田さんは、そうした姿にいつも癒されている。

2匹は性格は違っていて、ハチくんは人間のことを常に意識している。いたずらをしている時に人の視線を感じるとびくっとする。ナナちゃんは、人のことなど気にせずやりたい放題。いたずらをしている時、霧吹きで水をかけられても知らん顔をしている。そうした違いも面白いという。

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