組立式で段ボール製の球場は、改良が施されてきた。車いすから打球を見やすいようにフェンスを透明にしたり、競技しやすいように高さ1メートルの会議机に球場を置く方式から、架台を作り高さを60センチにした。バックスクリーンや走者の表示は一部電工式になり、競技能力に応じてターンテーブルの回転速度を可変式にした。 木製だったバットは、ミズノ社が特別に作った金属製に変更。高校野球で特徴的な打球音を目指している。
「僕が大好きな野球を皆にも経験してほしいんです。スポーツには心身の成長を促す力がある。ユニバーサル野球を通じて、子供たちの役に立つことが、協力してくれた子供たちへの恩返しだと思っています」
12月8日にはプロ野球選手会によるイベント「ベースボールクリスマス」(愛媛県西条市)にブース参加、同11日には関西初となる大阪での体験会を実施する。「大阪ではご高齢の方が多く参加されます。子どもとは違う、新しい気付きがあると考えています」と中村さん。もっとユニバーサルへ。来年末開催を目指す本大会に向け、進化を重ねていく。