コロンとした体に、小さな足でちょこちょこと歩くモルモットって、本当にかわいいですよね。そんなモルモットの行進が永遠に続くかのような動画が話題になりました。人工芝が敷かれた細い橋を、いろいろな柄のモルモットたちが一列で次々と走ってきます。動画は「埼玉県こども動物自然公園」(埼玉県東松山市)が「掃除が終わって橋をかけると、ぞくぞくと降りてきます!」とツイートしたもの。約5.7万いいねと約1.9万リツイートがつきました。
コメントには「ここに住む」や「まるで高速(?)道路」「時々マイペースに余所見して止まっちゃう子がいるの、可愛い…」「な、なんじゃこのもふもふ達は…!!癒ししかない…!!」「立体駐車場感wめっちゃかわいい(語彙力の消失)」「モルさん達は無理な追い越しはしないのですね。素晴らしい。」「タイムボカンを思い出す…」などみなさんメロメロ。ちなみにそんなのあった! と思い調べてみたのですが、タイムボカンではなくヤッターマンですかね? ちびっこロボットが生み出されるとき、こんな感じに続々と橋を渡ってきます。
かわいい橋渡りモルモットについて、動物園の担当者さんにお話を聞きました。
──モルさんたちが、続々と降りてきてとてもかわいいのですが、橋を渡ると何かいいことがあるんですか?
「降りた先に新しい乾草(干し草)があります。普段は橋はかけっぱなしなので、動画のように一斉に降りてくるのは、掃除が終わって橋をかけた直後だけです。毎日乾草をすべて取り換え、床を水洗いするのが掃除の作業です」
──新しい餌があるんですね!「ごはんだごはんだ」と降りてきていると思うとまたかわいい。それにしてもお行儀よく一列に並んでますね。
「群れで暮らす動物なので、集団行動が得意です。1頭動き出すとその後ろにくっついて順番に進んでいきます。逆に1頭だけになると怖くて固まってしまうことがあるんですよ」
──順番を抜かしたり、もめたりすることはないんですか?
「基本的には前が止まると後ろも止まります。そして後ろの個体は前の個体をつついて進むように促します。たまに抜かしていくこともありますよ。でも、ケンカはほとんどありません。橋の上で鉢合わせになると、どちらかがUターンするか、うまくすれ違います」
──モルモットって譲り合いの精神があふれてるんですね。すばらしいです。動画は永遠に続きそうですが、動物園には何頭くらいいるのですか?
「動画の獣舎には約80頭いて、隣にもうひとつ獣舎があるのですが、そこには約40頭います」
──ということは動画の後もまだまだ続くのですね! ちなみに降りてくる順番って決まっているのですか?
「はい。食欲旺盛な個体、慎重な個体などそれぞれに個性があるので、その個性に応じて最初の方に降りてきたり、最後の方になるなど、だいたい決まっています」
──個性が出るんですね。この橋渡りは見学できるのでしょうか?
「動画の橋は獣舎内にあるので金網越しになってしまいますが、15時から15時45分の間にご覧になれます。隣の獣舎は10時半から12時ごろです。ぜひ時間をねらってお越しください。モルモットは臆病な動物なので、ご覧になる際は飼育係からの注意事項を守っていただけると幸いです」
「ほかに、1日に3回ある「ウサギとモルモットのふれあい時間」の後に「モルモットの橋わたり」を見学してもらえます。橋渡りは30秒から1分ほどで終わってしまいますのでお見逃しのないようにお気をつけください」