意外な餃子激戦区・京都で肉汁飛び散る「秋の陣」 各地の名店参戦するフェス開催へ

京都新聞社 京都新聞社
「餃子フェス」に出店予定のギョーザメニュー(主催者提供)
「餃子フェス」に出店予定のギョーザメニュー(主催者提供)

 意外に思われるかもしれないが、京都は「ギョーザ好きな街」だ。全国に店舗を展開する「餃子の王将」の創業の地であり、国の統計で世帯当たりの購入額が全国上位に位置する。この「激戦区」に、各地の専門店が殴り込む催し「餃子フェス」が31日から11月4日までの5日間、京都市左京区の平安神宮前、岡崎公園で初めて開催される。注目は、世帯当たりの購入額で毎年激しい首位争いを繰り広げる浜松市と宇都宮市からの参戦。これを地元店が迎え撃つ。肉汁飛び散る「秋の陣」は、京都のギョーザ熱をさらに高めるかもしれない。

 2018年の総務省家計調査で、京都市は世帯当たり購入額が全国4位の2989円だった。薄味の和食のイメージが強いかもしれないが、全国でも有数のギョーザ消費都市でもあるのだった。

 この京都では初めてとなる「餃子フェス」は、イベント企画会社が2016年に東京で初めて開いた。これまで大阪市や仙台市など計10回開かれ、計約120万人が会場を訪れたという。今回は京都と東京で同時開催される。

 京都会場には12店が参加する。気になるのは、購入額トップクラスの都市からの参加店だろう。総務省家計調査で昨年、3501円で2年ぶりに王座を奪還した浜松市からは、「野菜たっぷり」が特徴の専門店「うまいもん空海」が出店する。一方、2位に陥落した宇都宮市からは地元で多店舗展開する「宇都宮餃子館」が出店する。

 京都からは2店が参戦する。「餃子フェス」常連で、ニンニクを使わずに豚肉と九条ネギを薄皮で包む「餃子の専門店 福吉」(伏見区)と、京都産豚肉とレモン風味が売りの「餃子屋ミヤコパンダ」(宇治市)だ。

 ほかにも顔ぶれは多彩だ。チーズやキムチを具材に絡めた「進化形」や、めんたいことチーズを組み合わせた博多のギョーザ店が参加。特製スパイスで「しびれる辛さ」を追求したり、揚げギョーザにポテトサラダを入れたりと「変わり種」も。もちろんギョーザにぴったりのビールもあり、スイーツ部門には今人気のタピオカメニューがある。入場無料(午前10時~午後8時)で、メニューごとに食券1枚600円を購入する。

 この秋、東山の紅葉を見ながらビール片手に各地のギョーザをほおばれば、ひと味違う京都を楽しめるかもしれない。

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