今からでも間に合うラグビー関連銘柄 テレビ観戦、バイト不足など鍵か

山本 学 山本 学

 開催中のラグビーワールドカップ(W杯)では予選リーグで日本が3連勝と波に乗り、国内でも急速に関心が高まっている。テレビの試合中継は当初の予想を上回る高い視聴率を集めているという。ラグビー中継の応援歌である嵐の「BRAVE」や、企業のラグビー部を巡るドラマの主題歌になった米津玄師「馬と鹿」は、いずれも販売が好調だ。大会組織委員会は経済効果を「4372億円」と試算したが、想定以上に膨らむ勢いだ。その恩恵を受ける上場企業の株価は、やはり上昇への期待が高まりやすい。

 すでに上昇しているのがビール株だ。ここにきてサッポロホールディングス(証券コード、2501)、アサヒグループホールディングス(2502)は年初来高値を更新する展開だ。試合でのラグビーファンのビール消費量はサッカーの試合の6倍が通り相場、前回2015大会でのビール消費量はスタジアムとファンゾーンを合わせて190万リットル(350ミリリットル缶で540万個相当)だった。キリンホールディングス(2503)が製造する公式スポンサー「ハイネケン」のビールだけでは、とうてい間に合わないだろうというわけだ。

 ビールを提供する店も上値を試す展開だ。特に英国風のパブチェーンを展開するハブ(3030)の上げが目立つ。日本人客だけでなく英国からの訪日観戦客も立ち寄り、盛り上がるだろうとの見立てだ。日本代表チームのジャージや応援用レプリカジャージを子会社が手がけるゴールドウイン(8111)も好調な値動きになっている。応援用レプリカは紅白の「桜ジャージ」が常に品薄状態という。交通誘導やイベント警備を手がける共栄セキュリティーサービス(7058)も高い。

 とはいえ先に上昇した銘柄には、いまさら手を出しづらいと思うかもしれない。さらに上昇するかは微妙だし、既に上昇の余地が小さくなっているのではないか、と考えるのが普通だ。では、まだ動いていないラグビー関連株とは何だろうか。考えられるのは2種類。1つはW杯が始まって予想外の動きになっているもの。もう1つは、ラグビー人気が定着した場合に、恩恵を受けるだろうと思われる銘柄だ。

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