「うちの県庁、財政削減のためにエスカレーターを止め、焼酎を配置するというクレイジーさを発揮している」
Twitterユーザーの恭さん(@_RightOfLeft)が投稿した衝撃的な画像が話題になっている。エスカレーターの全ての段にびっしりと焼酎が並んでいるこの「県庁」、背後の絵から推察するに、おそらく、いや間違いなく、あの県でごわすな…!!!
というわけで、鹿児島県かごしまPR課に電話してみました。
担当者「鹿児島は2000を超える銘柄を誇る焼酎王国です。1階エントランスにある休止中のエスカレーターを使ったこのディスプレイは、県職員でつくる活性化委員会が、情報発信の一環として企画しました。除幕式があったのは2018年11月5日。当初は113の蔵元の632本を飾っていたのですが、その後蔵元がひとつ増えたため、今は114蔵元の633本を展示しています」
ちなみにあの絵はやはり西郷隆盛で、「西郷どん焼酎ディスプレイ」と名づけられているらしい。18階の展望フロアを利用する観光客とみられる人が、楽しそうに写真を撮っていく姿もおなじみに。担当者は「こんなに大量の焼酎が一度に並ぶことはそうそうありませんし、西郷さんの絵もかなり大きいので、実際に近くで見ると見応えがありますよ」と話す。
ところでこのエスカレーター、いつから止まっているのだろう。恭さんの言うように「財政削減」のためなのだろうか。今度は管財課に聞いてみた。
「現在の庁舎は1996年にできたものです。当初、2階にはパスポートの窓口があり、利便性を考えてエスカレーターが設置されていました」
「しかし窓口は2003年に移転してしまい、エスカレーターを使って2階に行く人がほとんどいなくなってしまったのです。稼働させ続けるのにも費用がかかるため、03年末を最後にストップしました」
なんと焼酎が飾られるまでの15年弱、「動かずのエスカレーター」だったらしい。稼働中のエレベーターはちゃんと2階にも止まってくれるそうなので、ご安心を。