「時空が歪んでいる」と話題…消費税3%→6%の貼り紙…謎の料金改定の真実とは

山本 智行 山本 智行

 店側は揶揄するような声を受け、入口に貼っていた告知を店内だけにした。理容師さんたちは「あんな書かれ方してなんか、バカにされているようで話したくないし、取材も受けたくないほど。しっかり説明していないこちらも悪いんでしょうが、ネットの書き込みを消したいほどです」と反論。というのも、この数字には店側のしっかりとした意図があったからだ。

 「このあたりは福祉の街なので10円上がっただけで、お客さんには大変なこと。しばらくは減ってしまいます。なので消費税が8%になったとき、店側で5%負担するようにしました。今度は10%上がるうちの4%。5%から4%なので申し訳ない気持ちです」

 そういえば、SNSの声の中に、こんなのがあった。

「この意気があるから大阪は強い」

 そう、実際は店側の心意気というか思いやりが反映された改定告知だったのだ。消費税アップに伴い、どこもかしこも堂々と値上げする中、考え抜いた末の決断だったというわけだ。

 もちろん、腕も達者。この道50年のベテラン理容師さんに素早く、きれいにカットしてもらい、顔そり、シャンプーで締めて1750円なり。5%分負担してもらい、得した気分だった。

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