小6女児の保護猫活動をネイルアートで支援 殺処分ゼロ目指す情熱に大人たちも動いた!

黒川 裕生 黒川 裕生

山口県山口市で保護猫活動に取り組む施設「猫庭」が、ネイルサロンを運営する「オンガネジャパン」(山口県下関市)、ネイル用品を扱う商社「TAT」(兵庫県西宮市)と提携した新たな取り組みを始めた。題して「猫庭ネイルプロジェクト」。猫庭のアイコンである猫のイラスト入りネイルシールを商品化し、収益の一部を猫庭の運営資金に充てるという。

猫庭は、小学6年生の手島姫萌(ひめも)さんが館長を務める保護猫シェルター。父の英樹さんが営む「てしま旅館」の敷地に設置したコンテナ内で、常時30匹ほどを世話している。3年前に開設して以来、譲渡会などを通じて、年100匹ペースで里親を見つけてきたという。

プロジェクトは、この活動に感銘を受けたオンガネジャパンの働き掛けで実現。同社が福岡県福岡市内で展開するネイルサロン「R’s6(アールズシックス)」で、今年6月下旬から猫庭デザインのネイルシールを使った施術を始め、売り上げの一部を猫庭に寄付してきた。活動の輪をさらに広げようと、同社が普段から取引のあるTATに声を掛けたところ、TATの高野芳樹社長も趣旨に賛同。プロのネイリストやネイルサロン向けに、TATでも8月からこのネイルシールを扱うことになった。ちなみにこのイラストは、姫萌さんが手掛けている。

提携を記念して、8月2日には姫萌さんと英樹さんがオンガネジャパンのH&Bマネージャー中間健治さんと共にTATを訪問。社員らを前に、主に英樹さんが猫庭の取り組みを紹介した。

小学1年生だった姫萌さんら子どもたちの熱意にほだされて野良猫を引き取って飼い始めた経緯、地元山口県の殺処分ゼロを目指してクラウドファンディングで猫庭をつくったこと、各地から猫好きの人たちが遊びに来てくれるようになった現状などを話した英樹さん。「ネイルアートを通じて猫庭の“物語”を多くの人とシェアしたい。将来、『殺処分問題を解決したのはネイルアートだった』と言われる可能性は十分あると思う」と熱い思いを伝えた。高野社長も「館長の姫萌さんにばかり背負わせるのではなく、私たち大人も応援しているんだということを伝えたい」と意気込んでいる。

ネイルシールはプロ向けの販売のため、一般のユーザーは購入できない。現在、猫庭ネイルプロジェクトの加盟店を募っている段階で、近日中にこちらのページ(https://neko-niwa.com/nailproject/)などで確認できるようになる予定。

■猫庭の取り組みについては… https://neko-niwa.com/

■TAT https://www.nailtat.com/

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