―制作費もかかっていそうですが…。内部はどうなっているんですか?
「ええ。金額は言えませんが、かかりましたね(笑) 頭にはパンダ特有の動作や表情を生み出すメカや構造が仕込まれています。鼻や唇などは特殊なシリコンを使い、細部まで忠実に仕上げていきました」
―おしりの毛の汚れ具合まで、見事です。
「そこが一番こだわったところです。毛の材料はハリウッド映画で最も採用実績の高い企業と共同開発し、生え際は1本ずつ手で植毛しています。実際これが一番お金もかかりましたが、本物に見えなかったら終わりですから。あ、でもリアルは追究していますが、全部リアルだと微妙になるので、かわいく見えるようアレンジをしているんですよ。言葉では表現しづらい部分なんですけど、実際に見て頂けたら分かるかな?」
一般のゆるキャラの着ぐるみでは、熱中症防止のため内部に扇風機が取り付けられていることもありますが「涼しさよりも筋肉の付き具合とかを重視しているので余計な部品は中にはありません」とのこと。内部の構造も気になるところですが、「子どもたちの夢を壊すようなことはできません」と装着シーンや内部機構の撮影はNGだそうです。
24日からレンタルを開始したところ、既にテレビ局2社から取材が入っているほか、本場・中国に遠征したり、動物園で「本物」と対面したり…なんていう企画も水面下で模索中。となると、パンダ同士の絡みも見たくなりますが、2体目は「ご要望があれば…」とのことです。もしかしたら今後、街中やイベントに突然パンダが?!なんてこともあるかもしれません。
ちなみに、レンタル料は6時間100万円。中国から日本国内の動物園がお借りしている本物のパンダも「レンタル代」は高額で、神戸の市立王子動物園にもパンダが1頭いますが、年間25万ドル(約2800万円)を「保護活動の支援金」として払っています。でもこれを1時間あたりに換算すると3196円。6時間に計算すると2万円弱になります。着ぐるみのほうが、本物よりも50倍以上もお金がかかるとは…。もちろん本物を借りてくるには国際的なハードルをいくつもこえなければなりませんが、お金のかかり具合も、本物以上の貫禄ですね。
ちなみに王子動物園のパンダ、来年7月に返還期限が迫り、市を挙げて中国との交渉の真っ最中なんだそうです。もし、もしも、ですけど、うまく行かなかったら、そのときはコレ、お願いしちゃったら…ダメですかね?(笑)
「究極のパンダ着ぐるみ」の詳細は https://www.zeppet.com/ja/panda で。