「俳優は恥ずかしい」「演技に正解はない」 柄本明がトークショーで語った仕事論

黒川 裕生 黒川 裕生

観客の質問にも気さくに答えた。芝居の演出に関する悩みを相談されると「迷うのは当たり前。答えなんてないんだから。稽古場が『考える空間』になればいいんじゃないですか」と答えたり、年齢を聞かれて「恥ずかしい…。70歳です」と頭をかいたりと、いろんな一面を見せてくれた柄本さん。対談相手の筒井潤さん(公演芸術集団dracomリーダー)となかなか噛み合わず、筒井さんの解釈を「全然違うよお」「言葉にとらわれすぎだよ」などと一刀両断する一幕もあったが、懸命に質問を重ねる筒井さんに、客席からは「頑張って」と声援も飛んだ。

ところで、あれだけ「恥ずかしい、みっともない」とぼやいていたのに、やはり人には見てもらいたいものなのだろうか。トークショー終了後に質問してみると、「もう映画ができてしまったので。あとはもう経済活動ですから」。つまらないことを聞いてしまった。

「柄本家のゴドー」は元町映画館で7月19日まで上映。全国の上映情報は、公式サイトで確認できる。

■元町映画館 https://www.motoei.com/

■柄本家のゴドー http://emotoke-no-godot.com/

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