「伯方の塩」二代目声優に本家(?)なだぎ武が挑戦 伝説のあのネタが蘇る

黒川 裕生 黒川 裕生

 「は・か・た・の・しお!!!」のフレーズでおなじみの伯方塩業(愛媛県)が6月末まで募集していた「二代目声優オーディション」に、お笑い芸人のなだぎ武が「マジで」(本人談)応募していたことが分かった。浅越ゴエらが所属するザ・プラン9の元メンバーで、米ドラマ「ビバリーヒルズ高校白書」の登場人物ディラン・マッケイのモノマネなど、芸達者なことで知られる。現在は舞台などでも活躍するなだぎが、このオーディションに挑んだのには理由があった。それは10年ほど前にテレビで人気を博した、あるネタの存在だ。
 それは、こんなネタ。
 舞台は何かの録音スタジオ。そこへなだぎ扮する「カリスマスタジオミュージシャン」が肩を怒らせて入って来る。サングラスをかけ、いかにも大御所然とした風貌である。
「OK、今日はこれね」
「じゃあいくよ」
「ワン、ツー、スリー、フォー、は・か・た・の・しお!!!」
「お疲れした!」
~完~
 この間、わずか30秒ほど。なだぎはこれを当時全盛期だったお笑いのネタ番組で披露し、爆笑をかっさらったのだった。
 「昔からテレビで流れていた大好きなフレーズ。あの録音現場ってこんな感じやったんかな、と思い浮かべて作った」と語るなだぎ。ただ、テレビや舞台でこの伯方の塩ネタをしていたのはほんの一時期だけで、伯方塩業から連絡が来るようなこともなかったという。ちなみに先日、私が「初代声優」の塩谷信廣さんに確認したところ、「は・か・た・の・しお!!!」を録音したときの現場の雰囲気は「まさにそんな感じだった(笑)」とのことである。
 さて、幻のネタからおよそ10年。
 今年5月、伯方塩業が突如、Web広告限定ながらまさかの「二代目声優」の募集を始めた。同社によると、6月21日までに約2850件の応募があるなど、「若い世代以外からも予想を超える反響」(担当者)に。伯方の塩とは(一方的だが)浅からぬ縁のあるなだぎも、実は5月、Twitterで早々に参加を表明していた。「あのフレーズは僕の中では古い歴史のような感覚だったので、こういう形で関わることができるなんて思ってもいなかった。驚いたし、感動したし、嬉しいですよ」。その後の動向が注目されたなだぎは、締め切り約1週間前の6月22日夜になって、とうとう「#はかたのしおオーディション」のハッシュタグをつけて動画を投稿(オーディションに応募)した。


それは、こんな動画。
 どこかの部屋でインタビューを受ける男(なだぎ)。「今回のレコーディングで心がけている事は」「あなたにとって歌とは」「この歌を通して伝えたい事とは」という質問に、大御所然とした身振りと口調で答えていく。これは…あの伝説のカリスマスタジオミュージシャンさんでは!!?そして男はマイクの前へ。短いカウントに続き、歌うフレーズはもちろん、「は・か・た・の・しお!!!」~完~
 「あの当時のテイストを思い出しながら、ネタをリメイクするような気持ちで撮影した」となだぎ。動画ツイートには、「なだぎさんしかいない!心から応援しています!」「めちゃめちゃ笑いました」などの反響が寄せられている。が、「勝算ですか?正直全然わかりません…」。さあ、ど・う・な・る・のか!!!結果は9月2日、伯方塩業の公式サイトで発表される予定だ。ふ・る・え・て・まて!!!(しつこい)

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