大丸心斎橋店の本館が9月に復活、「ギンザ シックスの成功を活かす」

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かつての本館の象徴的存在だったクジャクのレリーフ
かつての本館の象徴的存在だったクジャクのレリーフ

 2015年から建て替えのため閉館していた「大丸心斎橋店」(大阪市中央区)の本館が、9月20日にオープンする。約300年続く歴史のなか、百貨店としての新スタイルを打ち出すことが6月11日の記者会見で発表された。

 1726年に前身の「松屋」として現在の位置に開業。建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズによる設計で1933年に増築工事が完成してから、86年ぶりの大規模な建て替えとなった。その際にヴォーリズによる名建築を惜しむ声が多数届いたため、御堂筋側の外壁はそのまま再現され、1階の天井などには保存・改修した装飾が活かされる。

 ただ、百貨店としてのスタンスは一新され、「(系列の商業施設である)『ギンザ シックス』の成功を活かす」と、「大丸松坂屋百貨店」の代表取締役・好本達也さんが明言。ライフスタイル提案型のカテゴリーにこだわらないフロア構成、アートと融合した空間造りのほか、一番大きな変化は7割の店舗がテナントとなること。各ブランドが、それぞれのコンセプトで店舗デザインを手がけ、それぞれの方針で運営することになる。

 1~3階、4階の一部に入店予定の化粧品、ラグジュアリーファッションやジュエリーなどのブランドの3割のみが百貨店としての管轄に。今後は外商サービスや、ポイント制度などは予定しているが、催事スペースは設けないなど、関西の百貨店としては革新的な変貌を遂げる。

「百貨店ブランドとファストファッションを同居させたハイブリッド型に。シームレスに(境目がなく)楽しめるフロア構成で、ここに来なければ得られないベネフィット(恩恵)を伝えたい。百貨店の新しい理想型を目指す」と好本さんは語った。11日時点では総店舗数370店舗、うち新業態は50店舗、関西初は37店舗。また、現在営業している北館は改装を控えており、2021年に「パルコ」と「専門店街」の複合施設としてオープン予定だ。

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