なぜ犯人は靴を脱いで侵入?町田市の女性殺害「脱靴侵入」が焦点

小川 泰平 小川 泰平
高齢者施設の現場検証に入る警視庁の捜査員=22日、東京都町田市(提供・共同通信社)
高齢者施設の現場検証に入る警視庁の捜査員=22日、東京都町田市(提供・共同通信社)

 東京都町田市の高齢者施設に入所していた無職関初枝さん(69)が殺害された事件について、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は25日、デイリースポーツの取材に対し、犯人による「脱靴(だっか)侵入」という珍しい手口を指摘した。

泥棒の中で1%もない手口

 関さんは9月21日午前6時すぎ、血を流してベッドで倒れている姿を、隣の部屋に入居していた夫に発見された。部屋のドアは施錠されており、夫は合鍵で入室。捜査関係者によると、防犯カメラから入口からの入室はないとみられる。中庭側を映す防犯カメラはあるが死角があり、犯人は中庭側の無施錠だった掃き出し窓から室内に侵入したとみられるが、足跡はなかった。

 小川氏は、侵入口と思われる掃き出し窓付近、現場である室内に犯人と思われる足跡がなかったことに注目。「これは『脱靴侵入』という非常に珍しい手口です。脱靴、すなわち靴を脱いで侵入するということですが、泥棒の中で1%もないといってもいいくらいです」と指摘した。

 さらに、同氏は「すぐ逃げられるために靴を履いたまま侵入するわけですが、靴を脱いでいたら履き直すのに手間がかかって逃げるのも大変です。それなのに、なぜ脱いでいたのか?そこが不自然で、違和感のあるところです」と分析し、その手口も事件のポイントに挙げた。

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