萌えキャラの誕生日を祝う日本一ダメな道の駅 二次会中の駅長を電話で直撃

黒川 裕生 黒川 裕生

 昨年「日本一ダメな道の駅」として一躍有名になった、兵庫県北部の香美町にある道の駅「あゆの里矢田川」をご存知だろうか。慢性的な赤字経営から抜け出せず、2017年に先代の男性駅長が無念のギブアップ。同年12月に新駅長に就任した阿瀬大典さんが「まじでつぶれる」などと自虐街道をひた走る自暴自棄なネット戦略を展開したところ、これを取り上げた新聞記事などをきっかけにブレイクしてしまったのだ。そしてその新聞記事を書いたのが、何を隠そう、当時神戸新聞で香美町を担当していた私である。私の異動で彼と疎遠になって気づけば数カ月。ある日、耳を疑うようなひどいニュースが飛び込んできた。6月1日に、同道の駅の萌えキャラ「矢田川あゆか」の誕生会を開くというのだ。ああ、ひどい。

 矢田川あゆかは、2018年6月1日に誕生。阿瀬さんが香美町の隣にある豊岡市出身の大学生、石矢鯨さんにデザインしてもらった。発表当初のネットの反応などについては、今は敢えて触れない。

 グッズ販売のほか、今年4月以降はプリントクッキー、オリジナルラベルの醤油を相次いで発売。同道の駅の売り場で愛らしい存在感を放ち、各地からファンが買い求めに来ているという。

 それにしても道の駅で萌えキャラの誕生会とは…。「ちょっと、まだ二次会中なんですけど」と渋る阿瀬さんに、電話でパーティーの様子を教えてもらった。

 -何人くらい来たんですか。

 「兵庫県内、岡山、福井、大阪などから計15人くらいですね。男性だけですかって?そういう偏見に満ちた浅はかな質問はやめてほしいですね。女子もいますよ。いい加減にしてください。二次会中なんです」

 -(うるせえな…)どんなパーティーだったんですか?

 「幼稚園児のお誕生日会みたいな感じです。風船を20個くらい浮かべて、折り紙で部屋を飾りつけて。あゆかは等身大パネルとなって参加してくれました。似顔絵コンテストも開催しましたよ。もういいですか?二次会中なんですけど」

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