人生ゲームも「キャッシュレス」に…億万長者を目指さなくなった「令和版」の衝撃

川上 隆宏 川上 隆宏

 新元号「令和」にあわせて発表された「人生ゲーム」が、新時代ならではの内容だと話題です。これまでは家族を増やしながら億万長者を目指していたのに、今回目指すのは…なんと「TOP OF インフルエンサー」!。SNSでの影響力の指標である「フォロワー」の数を競います。そのため、これまでの人生ゲームにつきものだった「お金」が消え、決まったコースやゴールさえもなくなりました。ああ、小学生のなりたい職業が「ユーチューバー」だったりする時代ですものね。こんなところにまで、キャッシュレスかつ多様化する社会の波が押し寄せているとは…!

 人生ゲームは、玩具メーカーのタカラトミーが発売している定番ボードゲームです。新元号の名称が明らかになった4月1日、「人生ゲーム+(プラス)令和版」と題して発表され、6月1日発売開始されました。通算64作目となる新作で、ホームページには「このゲームは通常の人生ゲームシリーズとは全く遊び方が違うのでご注意ください」と書かれています。

   ゲームは「インフルエンサー」を誕生させるためのアイテムを、「tsubuyaki(つぶやき)エリア」「photogenic(フォトジェニック)エリア」など、SNSの世界を模した盤面を移動しながら集めるかたちで進みます。

 どんなインフルエンサーを誕生させるかは、手持ちの「インフルエンサーカード」の中から選びます。それぞれのカードには成立に必要な条件が書かれており、たとえば「大統領」というカードを成立させるには、「つぶやき」を2つ、「ムービー配信」を1つ…といった感じでアイテムをそろえる必要があります。

 …ここでむむっ!と感じたあなた。そうですよ。大統領ときて、つぶやき系で話題になっている人といえば…不動産王でも知られるカタカナ4文字の大統領を思い浮かべますよね。インフルエンサーカードは実際にSNSで活躍している人物などをイメージして作成されています。ほかにも、テレビでよく見る社会学者風の「辛口コメンテーター」、ファッション通販大手社長を思わせる「TOP OF つぶやき社長」、インスタで有名なお笑い芸人をほうふつとさせる「TOP OF フォトジェニファー」など…。

 そのほか、アイテムカードも「#行ってきました」「#やってみた」「#カラフルスイーツ」など、「ああ、こういうテーマでみんな投稿しているよね…」がいっぱい。盤面のマス目も「スクロール中に間違っていいねを押してしまう」「裏アカがバレて大炎上」といった感じで、すみからすみまで「ネットあるある」が満載です。

 ゲームの内容について、タカラトミーの担当者に話を聞きました。

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