吉行和子、「3年B組」の思い出は?トシちゃんの緊張挨拶に周囲もビックリ

石井 隼人 石井 隼人
学園モノの金字塔としてテレビ史に名を残す「3年B組金八先生」に出演していた際の思い出を振り返る吉行和子
学園モノの金字塔としてテレビ史に名を残す「3年B組金八先生」に出演していた際の思い出を振り返る吉行和子

 昭和の名作連続ドラマ「3年B組金八先生」、「ふぞろいの林檎たち」「スチュワーデス物語」、そして平成生まれの「ナースのお仕事」。人気を博して長寿シリーズ化したり、高視聴率を記録して社会現象になったり。そのすべてに出演しているのが、女優の吉行和子(83)だ。中でも思い出深いのは、昭和から平成にかけてシリーズを重ね、学園モノの金字塔としてテレビ史に名を残す「3年B組金八先生」という。

 トータル32年に渡って放送された同ドラマで吉行は、桜中学校に勤務する池内友子先生を演じた。「脇役ですが、テレビドラマの歴史において名作と言われているものには出演させてもらうことができました。ほとんどのシリーズに出演した『3年B組』は特に長かったので、色々と思い出があります」と懐かしそうに振り返りながら「私は体が弱いので、数人の生徒とのシーンならば平気だけれど、生徒たちがたくさん集まるシーンでは必ず風邪をひく。それがとても嫌でした」と照れ笑いで今だからこその舞台裏を明かす。

 家庭科担当で3年D組担任。初期の頃は、実家兼雑貨屋で独身時代の金八先生を下宿させている設定だった。「武田鉄矢さん演じる金八先生に家でお茶を出したり、電話を取り次いだり、下宿先の大家的存在。家庭科の先生という設定ながらも授業シーンはなかったので、みなさんには“下宿屋のおばさん”と記憶されているみたい」。奇しくも5月18日公開の映画『雪子さんの足音』では、寛 一 郎演じる青年を下宿させる老大家役で主演。「こちらは寛 一 郎さんを飼い慣らそうとする役柄。池内友子とは全然違いますね」と不敵に笑う。

 ドラマ終了時のハイライトといえる卒業式も忘れ難い。「シリーズ終了時には卒業式のシーンが必ずあります。体が弱かったことから実生活で卒業式に出席した経験がなかったので、生徒役の子たちが『仰げば尊し』を歌いながら本当に泣いてしまう姿は今でも忘れられません」と視聴者の涙を誘った場面を同じような想いで見つめていた。

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