ミステリ作家・福田和代さんと神戸をもっと楽しく! 本とITのイベントスペース立ち上げ

山本 明 山本 明
「デジタル・ケイブ」は三宮・東遊園地の近くに(本人提供)
「デジタル・ケイブ」は三宮・東遊園地の近くに(本人提供)

 ミステリ作家の福田和代さんが、神戸・三宮に新しいイベントスペースを立ち上げます。本好き・IT好きが集まる場を目指して、東遊園地そばのビルにテナント契約も終えました。オープンは6月下旬で、ただいま絶賛スタッフ募集中。作家が発案した面白いスペースらしく、求人の条件も一風変わっていて、福利厚生に「文化活動支援制度」があります。いわく、「正社員の方には月2万円まで・アルバイトの方には前月給与の1割まで書籍購入、映画鑑賞、ライブ鑑賞の費用を負担」してくれるというのです。おお、なんてサブカル好きやオタクたちに太っ腹な規約でしょう。ぜひ福田さんと一緒に、神戸発のわくわくすることを始めませんか。

 向井理、佐藤浩市など演技派俳優によってドラマ化されたサスペンス小説『怪物』などの作者として知られる福田さん。作家業の傍ら、ここ7年ほどは年に1度、ブックイベント「読まなきゃ!」を三宮で主催。ビブリオ・バトルや作家との交流を一般読者とともに楽しんだり、2015年からは市内の古書店を含む本屋と図書館を網羅した「神戸書店マップ」などを自費で作成・配布してきました。イベントを重ねるにつれ常連さんも増え、単発ではなく一年中いつでも、本好きさんやIT好きさんが集える場を作れないか、という考えがめばえ、お店を開くに至ったといいます。

 -他に類を見ない採用制度ですね。

 「ありがとうございます。アルバイトの方は時給1000円なので、これは実質、時給1100円と同じことなんです。でも真の本好きや映画好きならこういう形で“支援”してもらった方がうれしくないですか」

 -うれしいです!(文系オタクの筆者、力強く同意!)

 「ですよね(笑)。本やサブカルチャーを心から愛する人に働きに来て欲しくて。そういう人に求人案内が届くにはどうすれば良いか考えて、ああいう制度になりました。すでに数名採用が決定していますが、いずれも知的好奇心が高く、世の中の新しい流れや事柄について鋭敏なセンサーを持つ人たちです。ぜひそういう人たちと一緒にお店を作っていきたいと現在も若干名募集中です」

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