拉致被害者の生活描いた舞台に出演 家族との再会願って

気象予報士・半井小絵
気象予報士・半井小絵

 私が演じるシーンは、田口八重子さんが招待所で金賢姫(大韓航空機爆破事件を実行した元工作員)に日本のことを教えているところから始まります。八重子さんは明るく振る舞いながら心の奥底の日本に帰りたい気持ちを抑えていたのですが、ある日、爆発してしまいます。しかし、北朝鮮では先生として生きていくしか術がないため、懸命に正気を取り戻し、強い心で日本に帰る日を待つというストーリーです。ご本人のお気持ちを考えた時、胸が張り裂けそうになります。

 今年2月の埼玉県蕨市の舞台には田口八重子さんのお兄さんである飯塚繁雄さんがお越しになりました。舞台の後、私に「妹!」と声をかけてくださったので、駆け寄って飯塚さんの手を握りました。その温もりは忘れません。

 拉致被害者と800名を超える警察庁認定の特定失踪者の方々が、ご家族と再会できる日が来ることを心から願っています。

 そしてこれからも様々な舞台に挑戦して私なりにお伝えしていくことを続けていきたいと思います。

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