「新しいおもちゃ」に夢中 ドローンにのめり込む会社社長

黒川 裕生 黒川 裕生

 カメラを搭載した小型の無人航空機「ドローン」を趣味で始めた兵庫県明石市の建設会社の社長が、その活動の幅をどんどん広げている。手掛けた物件の仕上がりを記録するのはもちろん、地元漁業の仕事風景や今年築城400周年を迎えた明石城のPR映像まで撮影。「上空から普段とは全く視点の違う映像を撮れるのがだいご味」と語る。

 明石土建工業(兵庫県明石市西新町3)の谷吉將(よしまさ)さん(58)。1年前、立ち寄った家電量販店でたまたまドローンのデモ飛行を見て、その場で購入した。ドローンはすでに測量の現場などで活用されており、職業柄、谷さんも以前から興味は持っていたという。

 驚いたのが、思っていた以上に簡単に操作できること。そして、見たこともない視点からのダイナミックな写真や映像をモノにできることだ。谷さんは自身が理事長を務める三田市内のゴルフ場を手始めに、地元でも明石海峡大橋やそこを通る豪華客船、明石城、朝焼けなどを休日や早朝にどんどん撮影。朝日が主塔のちょうど真上に来た瞬間を捉えた作品もあり、「ドローンは位置を調整して、一番いいポイントで撮ることができる。新しいおもちゃ。むちゃくちゃ面白い」と話す。

 官民問わない人脈の広さも奏功した。漁業者がのりを収穫する様子や、樹木の伐採ですっきりした明石城などを関係機関の協力で撮影。もちろん趣味でも明石の空撮を続けており、「ドローンで撮ると、明石がこんなにも海が近くて環境のいい街だという再発見がある。市外や海外にもPRとして通用するはず」と力を込める。「まちおこし」としての可能性を感じている谷さんは、今後もドローン仲間を増やしながら、この「飛ぶカメラ」の魅力を広めていきたいという。(まいどなニュース・黒川裕生)

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