島が丸ごと工場に…まるで軍艦や要塞のように造成された島の写真が話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

島が丸ごと工場に…まるで軍艦や要塞のように造成された広島県豊田郡の契島(ちぎりしま)の写真がSNS上で大きな注目を集めている。

この写真は廃墟、工場などをテーマに撮影している写真家の小林哲朗さん(@kobateck)によって撮影されたもの。

瀬戸内の海に浮かんだ"異世界"のような契島の姿にSNSユーザー達からは

「軍艦島とも言われている様ですけど、お年寄りの話だと、戦時中、夜に飛行機から見ると明かりで軍艦に見えたんだとか、そんな話をお年寄りから聞いた事があります。」

「“臼杵の要塞(勝手に命名)”フンドーキン本社工場も間近で見るとなかなかの迫力です。」

「東京都の妙見島も侮れません。」

「3枚目、中央より少し左下の島から出っ張っているところで石膏を積むために貨物船でよく行きます。
契島に行くと決まって喉が痛くなります。笑笑
劇物注意の文字が不安を煽ります」

など数々のコメントが寄せられている。

話題の写真について小林さんにお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):契島のことをお知りになったきっかけをお聞かせください。

小林:広島の工場を調べるうちに、インターネットでその存在を知りました。

中将:今回の撮影をされる上でこだわった点、ご苦労された点をお聞かせください。

小林:ドローンでしか見られない視点を意識して撮影しました。工場の敷地上空には絶対に入らないよう、アップ目の写真は使用レンズを工夫して対応しました。

中将:工場写真家として感じる契島の魅力をお聞かせください。

小林:現在の日本でこのような現役の工場がある事に驚きと感動を覚えます。瀬戸内の緑豊かな島々の中に、力強く産業を支えるこのような島があるギャップも絵的に素晴らしいです。

中将:今回の反響へのご感想をお聞かせください。

小林:契島の存在を知らなかった多くの方の目にとまり嬉しいです。


「小林哲朗さんプロフィール」
廃墟、工場など身近な異世界をテーマに撮影。 写真集「夜の絶景写真工場夜景編」「夜の工場百景ドローン空撮写真集」など7冊。
今年4月から開催される「尼崎城 小林哲朗展」では契島の写真や映像も展示されている。

公式サイト:https://www.kobateck.com/

「尼崎城 小林哲朗展」 〜瀬戸内海の工場がすごいから見てほしい〜
会場:尼崎城4階ギャラリー
兵庫県尼崎市北城内27
開催日時:4月1日~6月30日 9:00-17:00 (最終入城16:30)
入場料金:尼崎城入城料
共催:尼崎城址公園管理運営企業体、一般社団法人 あまがさき観光局
サイト:https://amagasaki-castle.jp/topics/1343/
◇ ◇

契島はそのほとんどが東邦亜鉛株式会社の敷地で、島内の同社工場では日本の40%以上の鉛が精錬されているという。孤島、かつ私有地のため一般人が立ち入ることは難しいが、今回のように適切な方法で撮影された写真が公開されるのはたいへん貴重な機会。さらに契島にご興味を持った方はぜひ「尼崎城 小林哲朗展」 にも足を運んでいただきたい。

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