運命の出会いは「ネコのバス」に乗って…保護猫と触れ合える移動式譲渡会

渡辺 陽 渡辺 陽

二度と悲しい思いはさせたくない

 -猫は何匹くらい参加しているのですか。

 野村「今日は6匹の成猫が参加しているのですが、子猫が来ることもあり、毎回数は変わります。名前や保護にいたった経緯などもご覧になれます」

 -いままでに何匹の猫を譲渡されたのでしょうか。

 野村「昨年4月・6月・10月に三宮(神戸)で延べ6日間開催した譲渡会に参加した猫は全部で55匹、うち譲渡にいたった猫は16匹です」

 -55匹参加して、譲渡にいたったのは16匹なのですね。

 野村「保護主さんは、猫を譲渡するにあたり、「二度と悲しい思いはさせたくない」と強く願っています。そのため、条件に合わない場合は譲渡できないこともあります。たとえば、初回は16匹の猫が参加し、うち15匹の猫に引き合いがありました。しかし、トライアルまで進んだ猫は8匹、譲渡された猫は5匹です。猫たちの幸せを願うなら、それもやむを得ないと考えています」

ひとつひとつ問題を解決していきたい

 -今後の展望について聞かせてください。

 野村「『ネコのバス』は移動式なので、各地で譲渡会を開催することもできます。しかし、2ヶ月に一度、三宮で『ネコのバス』の譲渡会を開催しているので、まずは、『定期開催』をしているということを、たくさんの人に知ってもらえると嬉しいです。

 -行政ともタッグを組んでいるのですか。

 野村「動物愛護法が改正されて殺処分数が減ったとはいうものの、行政では人とペットとの共生社会をどのように実現していくべきか悩んでいると聞いています。『ネコのバス』を活用した譲渡会が課題解決の一助になればとの思いから行政との取組を進めています。スタートしてから1年ですが、私たちが加入している『神戸市人と猫との共生推進協議会』や名古屋市、大阪市とも協力して、ひとつひとつ課題の解決法を探っていけたらと思っています。

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