自殺をほのめかす投稿、目撃したらどうしたらいい? 名古屋の事件踏まえITジャーナリストに聞く

川上 隆宏 川上 隆宏
私たちが想像をもしていないような人たちが、大きな悩みを抱えているかもしれない(hikdaigaku86/stock.adobe.com)
私たちが想像をもしていないような人たちが、大きな悩みを抱えているかもしれない(hikdaigaku86/stock.adobe.com)

 名古屋市内の駐車場で全焼した車の中から発見された焼死体が、ツイッターで“自殺実況”をしていた投稿者なのではないかとネットで拡散されています「。この投稿者は4月15日未明に「近日名古屋の駐車場で死体がでたら それ僕なんでお願いします」「自殺ライブってかなりおもしろそう」などと投稿。その後、16日未明には木炭に火がついた写真などをツイートしていました。

 19日時点では、駐車場の焼死体の身元は不明で、投稿者とのつながりは明らかになっていません。愛知県警は「身元確認を続けており、事件と事故の両面で捜査しています」としています。しかしタイミングが合致していることもあり、ネット上では「自殺ライブ」を実行して死に至ったのではないかと大きな反響が起きています。自殺をほのめかす投稿や、実際に実況しているような配信を目にしたとき、私たちはどうしたらよいのでしょうか。ITジャーナリストの三上洋氏に聞きました。

  ◇  ◇

 “自殺実況”をしていたアカウントの投稿内容を見た。投稿者が自殺された方だと仮定しての話だが、アカウントには明確な「死ぬ理由」が書かれていなかった。それだけ本当に苦しんでいた可能性が高い。そして、そのことが今回のケースを一層難しくしていると思う。

 ツイッターに「死にたい」という投稿は、実はたくさんつぶやかれている。心情を吐露することで、「かまってほしい」とアピールする人は多い。人に言いづらいことを書き込む匿名の「裏アカウント」を使うこともあるだろう。

 一方、今回のアカウントは本人がメーンに使っている「本アカウント」のようだ。投稿者本人の顔写真や友だちと写った写真も掲載されている。職業もうかがうことができるし、好きな戦闘ゲーム「コール オブ デューティ」のことや、ゲーム仲間とのやり取りも書かれていた。

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