「ケンハの宿題やりなさいよ」「おやつ食べてからやる」
ごろごろする小学1年生のわが子にお小言のお母さん。友人宅での出来事ですが、「ケンハ」の意味がわかりません。
「大人なのに知らんの?」
呆れ顔の女児が持ってきたのは鍵盤ハーモニカ。なるほど略すと「鍵ハ」です。
第2のマック、マクド問題?
鍵盤ハーモニカの略称を調べると、ケンハ以外に「ケンハモ」という呼び名も浮上しました。もしかしたら、これは楽器界のマックVSマクド問題ではないのか。妄想に近い仮説を、日本で初めて鍵盤ハーモニカを製造販売したという鈴木楽器製作所(静岡県浜松市)の営業本部多田和修さんにぶつけました。
「…実は私も気になっていました」
多田さんは全国出張や転勤を重ねるうち、鍵盤ハーモニカの呼称が地域で異なることに気付いたそうです。
鍵盤ハーモニカの呼び方について、同社が北海道から熊本までの10営業所81人にアンケートしたところ、ケンハモ37、鍵盤ハーモニカ23、商品名(メロディオンなど)10、ケンハ7、けんばん4との結果に。
81人中関西出身者は8人で、うち7人がケンハと回答しました。ちなみにマクドナルドの呼び名も尋ねたところ、マック63人、マクド12人、その他6。マクドと答えた12人のうち8人が関西出身、残る4人も関西での生活歴がありました。
神戸の小学生数人に聞いただけでも「ケンハモって何?」とキョトン。「学校の先生はケンハって言うし、黒板にも書くで」とのことでした。
「マクドと同様に、少なくとも関西ではケンハが優勢」-サンプル数が限られますが、こんな仮説は強引でしょうか。