平成の初期までは、電話といえば1家に1台の固定電話だった。だが携帯の普及で、いまや1人1台。さらに携帯での電話よりも、メールやLINEで用事を済ます世代が増えてきた。その一方で、昭和を生き抜いてきた世代は、「自宅にかかってきた電話は、すぐに取らなければ」ということが刻まれている。高齢者を狙ったアポ電強盗が世間を騒がせたが、それも高齢者の習慣をついたものであると、ハイヒール・リンゴは指摘する。そんなリンゴが考える「アポ電」防止策とは-。
若い人にはちょっと面倒くさい世代
私達の年代って、ある程度の概要はメールやLINEで伝えても、詳細は電話で伝えたいと思っています。理想的なのは「まず用事の概要をLINEする。詳細は電話で伝えていいか、そして何時ごろの電話なら都合がいいかをさらにLINEで尋ねてから、電話をする」。若い人にはちょっと面倒くさい世代ですよね。
若手と言われる世代は全てメールかLINE。文章だと細かいニュアンスが伝わらないこともあるけれど、それは案外平気らしい。逆に私達より上の師匠世代は全てが電話。だけどこれはこれで言った言わないがあってそれがまたトラブルの元なんです。
若い子達の家に固定電話がないことが多い。だからダイヤル電話の使い方も知らないんです、当たり前だけど。ダイヤル式を見たことないから、プッシュボタンのようにダイヤルの数字の穴の部分を押したりする。連絡は、家の固定電話ではなく全て携帯で済んでしまう時代。だから、会社でも電話に率先して出ないのは新入社員あるあるだそうです。
漫才コンテストの審査員をさせていただきましたが、若手のネタはインターネットやスマホを使ったものが多い。小さなころから携帯やスマホを使っているから、それが当たり前の生活だし、当たり前のツールなんです。だから情報は何でも簡単に手に入るし、あふれている。ひと昔前は「知っていると得をする」でしたが、でもいまは「知らないと損をする」時代です。