食事中の誤嚥を防ぐための手軽なトレーニングとは

ドクター備忘録

中塚 美智子 中塚 美智子
誤嚥対策には日常のトレーニングが有効です(C)cohayou! - Fotolia
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 ゴホッ、ゲホッ。食事中によくむせる方、いらっしゃいませんか?

 恥ずかしながら私もよくむせますが、そのたびに周りの空気が冷たく感じられます。申し訳ないと思いつつ、せんべいの粉が喉に引っ掛かってゴホッ、改まった席でむせないようにと緊張してゲホッ。慌てて飲み物を飲んだ時や鼻を勢いよくすすった時などもせきこむことがありますね。

 これらは食べた物などが胃に続く食道ではなく、ほぼ同じ場所にある、肺に続く気管に入り込むのを防ぐ反射です。

 食事の時、食べ物を認識してから飲み込むまで、私たちの体の中では多くの神経や筋肉を使う複雑なシステムが働きます。食べた物などを飲み込む時、気管にはふたがされ、食べた物が入らないようにするために呼吸も止まります。

 食道は普段は閉じていますが、飲み込む瞬間に約0・5秒間開きます。この複雑なシステムは残念ながら時々誤作動を起こし、0・5秒の間に食べた物が食道を通過できなかったり、まだ喉に食べた物があるのに気道のふたを開けてしまったりすることがあります。

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