「誰か紹介してもらえません?」結婚相手ではありません。おっしゃっているのは歯科医院の院長や病院、企業、施設などの人事担当者。今、歯科衛生士が本当に足りないのです。
従来歯科衛生士は診療補助業務のイメージが少なからずありましたが、口腔(こうくう)の状態と全身の病気との関連が徐々に明らかになり、より専門的な口腔ケアができる歯科衛生士の存在が大きくなってきています。特に糖尿病や誤嚥性肺炎など、口腔ケアをしっかり行うことが治療や予防に効果をもたらすものもあり、健康を保てる人々が増えるばかりでなく、高くなる一方の医療費を抑えることも期待されます。
また歯科衛生士はこれまで主に虫歯や歯周病の予防に関する処置を行っていましたが、近年はそれらに加え、いかに歯、顎、舌、筋肉をうまく動かし、食べることを楽しみつつ全身の健康を保ち続けるかということにも積極的に関わるようになってきました。歯科衛生士の業務の幅や活躍の場が広がり、ニーズはさらに高まるものと考えられます。