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何かと話題の「スプレー缶」 狭い場所での防水スプレーが危険な理由

川上 隆宏 川上 隆宏

 厚生労働省が16年12月に出した報告書では、閉め切った室内でレインコートに防水スプレーをしていた70歳の女性が、肺炎を起こし1週間入院。酸素吸入などの治療を受けたケースなどが紹介されていた。同センターによると、過去の事故はスキーシーズンに集中しており、雨や雪の季節に事故が起こりやすいといわれているが、最近は製品の多様化もあり、季節を問わずトラブルが起きているらしい。

 防水スプレーを吸い込む事故を防ぐために、同センターでは次の点に注意するように促している。

  ◇  ◇

(1)使用前に製品表示、特に「使用上の注意」をよく読んでから使用する

 どんな製品でも、正しく使用しないと健康被害が出る可能性がある。製品の説明書きをよく読み、よく理解した上で使うこと。

(2)マスクを着用し、必ず風通しの良い屋外で使用する

 屋内や車内など、閉ざされた場所では使わない。屋外で使用していたにもかかわらず、風向きが変わり吸い込んでしまったケースもあるので注意。マスクは目に見える程度の粒子を吸い込まないものであれば問題ない。

(3)周囲に人、特に子どもなどがいないことを確認してから使用する

 スプレーの細かい粒子は思ったよりも広がるので、近くにいる人も吸い込む可能性がある。特に子どもの場合は背が低く、落ちてきた細かい粒子を吸い込む可能性が高いので配慮が必要。

  ◇  ◇

 万一吸い込んでしまった場合は、早めに医療機関などに相談したい。同センターは「特にせきや息苦しさがある場合は、すぐに受診したほうが良いと思います。症状がなくても、換気の悪い場所で大量に吸入した可能性があれば、受診することをおすすめします」と呼びかけている。

 日本中毒情報センター・中毒110番電話サービス:大阪=365日 24時間対応=072-727-2499、つくば=365日 9時~21時対応=029-852-9999

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