今夜は徹夜!そう決めた時にするべきこと…上手な仮眠の取り方は?

渡辺 陽 渡辺 陽
やむを得ず徹夜をする時は仮眠をうまく取りましょう(C)naka-Fotolia
やむを得ず徹夜をする時は仮眠をうまく取りましょう(C)naka-Fotolia

 -仮眠は、どのように取ればいいのでしょうか。

 「朝6時に起床した場合、23時頃に眠たくなってきます。つまり、脳はほろ酔い状態。その眠気に抵抗することなく、90分くらい眠りましょう。ただ、この時、部屋を暗くして、ベッドに入って横になると起きられなくなってしまいます。仮眠なので、深く眠るのに快適な環境は好ましくないのです。ソファなどに横になり、照明はつけたままアイマスクをしたり、ハンカチを目の上にかけたりして、目に入る光の量を減らします。アラームをかけて90分眠り、起きたら、背伸びをしてストレッチする、冷たい風にあたるなどして、すっきり目を覚まします。再び眠気が襲ってきたら、椅子に腰掛けたまま15分ほど眠りましょう。脳が疲れて眠くなってきたら、無理をしないで仮眠を取る。それが効率よく仕事をするための徹夜の秘訣です」

 -コーヒーで眠気を吹き飛ばすのはだめなのでしょうか。

 「カフェインでは、脳の疲れを取ることはできません。眠りに誘う睡眠物質が睡眠中枢に働きかけるのをブロックするだけなのです。カフェインを摂取すると、本当は疲れていて眠いのに、疲れていない、眠たくないと思ってしまいます。これでは、無理して徹夜をしても、思うように仕事をこなせません。徹夜をすると決めた時は、上手に仮眠を取りましょう」

  ◇  ◇

 仮眠を取りながら徹夜で仕事をする。それはひとつの手段ではありますが、せいぜい月に1度くらいにとどめます。何日も続けていたら体を壊して過労死してしまう危険も伴います。どうしても無理をしなければならない時の窮余の策だとお考えください。

◆三橋美穂(快眠セラピスト・睡眠環境プランナー)寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでの20年間に、1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、特に枕は頭を触っただけで、どんな枕が合うか分かるほど精通。全国での講演や執筆活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートなども手がける。著書に『驚くほど眠りの質がよくなる睡眠メソッド100』(かんき出版)『CDを聞いて ゆったり深~く眠れる本』(PHP研究所)ほか多数。http://sleepeace.com/

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