睡眠や休養を取ることが健康にいいと分かっていても、仕事など、人にはどうしても無理をしなければならない「踏ん張り時」があります。かといって、朝まで一睡もせずに仕事をしても作業効率は落ちるばかり。実は、パフォーマンスを上げる秘訣があるのです。快眠セラピストの三橋美穂さんに教えていただきました。
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-徹夜しなければいけないほど忙しいと、一睡もしない覚悟をしないといけないのでしょうか。
「一睡もしないというのは逆効果です。いったん仮眠を取って、脳の機能を回復させましょう。人は、眠ることで大脳の働きを回復させることができるのです。しかし、一睡もせずに無理して仕事をしても、効率は落ちるばかり。結局、無駄に時間がかかってしまいます。
人は、起床後17時間後になると、血中アルコール濃度0・05%と同程度まで作業効率が低下します。血中アルコール濃度0・05%は、日本酒1合を飲んだのと同じくらいの状態で、交通事故を起こす可能性は、通常の2倍になると考えられています。そのようなほろ酔い状態で、てきぱき効率よく仕事をこなせるはずがありません。いったん仮眠を取って脳を休めましょう」