「温泉むすめ」への熱い愛…ファンらが萌えキャラ誕生日に有馬温泉を清掃

川上 隆宏 川上 隆宏
有馬温泉の清掃に参加した「温泉むすめ」の愛好家たち
有馬温泉の清掃に参加した「温泉むすめ」の愛好家たち

 神戸・有馬温泉の市街地を清掃する男性たちの集団。よくあるボランティアの光景にも見えますが、実は彼らは美少女キャラ育成ゲーム「温泉むすめ」の愛好家たち。有馬温泉を代表するキャラ・有馬楓花、輪花の誕生日をお祝いするため、温泉地のお掃除活動を企画したそう。その日の夜、参加者のひとりはSNSでこうつぶやきました。「今日という日が楓花、輪花ちゃんにとって素敵な1日になってくれたら嬉しいです」。キャラを愛するこの熱い気持ち…「地域貢献」を通して楓花、輪花ちゃんに届くといいな!

 「温泉むすめ」は全国各地の温泉旅館で働く萌え系キャラクターがトップアイドルを目指すストーリー。道後(愛媛県)や登別(北海道)などの有名温泉地に、温泉の雰囲気をイメージしたキャラクターが割り当てられており、地域の活性化にも活用してもらおうという試みです。ゲームのほか、アニメ、漫画、ラジオなど多彩に展開し、人気を集めています。

 「これまでもイベントで有名人などを呼んできましたが、一過性で集客が続きませんでした。一方、温泉むすめはイベントの時に盛り上がるだけでなく、そうでない時もファンの方々が温泉にきてくれる。ファンの方々はSNSを通じて観光地のことを発信もしてくれるので、大変興味を持っています」と、話すのは有馬温泉観光協会理事で、有馬温泉温泉むすめ実行委員会を立ち上げている弓削次郎さん。有馬温泉は温泉むすめの取り組みに積極的。キャラクターや声優さんを特別観光大使に任命しているほか、キャラクターを活用した商品なども販売。弓削さんが経営している炭酸せんべいの「三ツ森」でも、姉妹を描いたオリジナルパッケージの商品などを販売しています。

 イベントに参加したり、コラボ商品を買いに来たりしたファンの人たちと顔見知りになる中で、「温泉地のゴミが気になる」との意見を聞くことがあった弓削さん。有馬温泉のキャラクターの誕生日にあわせて、ファンの人たちが「温泉むすめの盛り上げに努めている有馬温泉への感謝の気持ちを伝えるためにも、地域の清掃をしたい」と考えていることを知り、快諾したそうです。

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