女子トイレの特殊カメラで顔も陰部も…盗撮被害の深刻な実態

盗聴ハンター・八幡愛に聞く

八幡 愛 八幡 愛
こんなの見つけられる?コンセント型隠しカメラのイメージ画(megis/stock.adobe.com)
こんなの見つけられる?コンセント型隠しカメラのイメージ画(megis/stock.adobe.com)

 絶対誰にも見られたくないし、まさか見られるはずのない自分の姿が、他人に筒抜けになっていたら…。それだけでなく、その映像がアンダーグラウンドに高値で売買されていたら…。私は盗聴ハンターとしてテレビ番組に出演することもありますが、盗聴よりももっと深刻な問題だと考えているのは、盗撮被害の実態。その中でも特にひどいのが、トイレ内の盗撮です。

 先日ツイッターで、一般投稿者の職場女子トイレに、コンセント型式の特殊カメラが仕掛けられていることが発覚し、その画像が拡散され話題となりました。そのカメラはすぐに撤去されたとのことですが、人感センサー付きのもので価格は約3万円。誰でも購入することができるものでした。

 ネットで実際に調べてみると、コンセント型のカメラは「精巧なカモフラージュ」「人感センサーカメラ」「配線不要の自動録画」「連続5日間の待機」などと様々な商品の利点を売りにする言葉が飛び交い、3~4万円くらいのものが人気商品となっていました。コンセント型以外にも、小型カメラや精巧な隠しカメラまで、それらは堂々とネットショップなどで販売されています。盗聴器もそうですが、あくまでも表向きには防犯用として販売されているので、規制できないのが現状です。

 そして恐ろしいのは、本格的なトイレ盗撮というのは、3つのカメラが仕掛けられているということです。顔、陰部、全身。どんな人の盗撮映像なのかがはっきりとわかる方が、価値が高いとされています。

 販売用の違法DVDやその他媒体以外にも、ある特殊なサイトにアクセスすれば、顔モザイク無しの被害映像がたくさん確認できます。私自身、被害の現状を調査するためであっても、それらを目にするのはすごくショッキングで、行き場のない怒りが込み上げてきます。

 トイレに仕掛けるカメラについては、ほぼ、不特定多数の盗撮を目的に設置されます。駅や商業施設などの誰でも入ることができる多目的トイレ、また、花火大会やお祭りなどイベント時に設置される仮設トイレも狙われることが多いです。

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