仕事をしていると『引き抜き』という言葉を耳にすることがあります。他社で働いている優秀な人材をスカウトし、自社に迎え入れる行為である引き抜きは、違法ではないものの好まれる行為ではなく、会社によってはご法度とさえいわれることも。
実は夜の世界(キャバクラやホスト、風俗やセクシービデオ業界など)でも引き抜きは多く、ご法度とされていながらも声掛けに応じるケースは珍しくはありません。ではどのようにキャストがスカウトされているのか、引き抜き手法をみていきましょう。
DMで勧誘!前の店に相談→出戻り!引き抜きは珍しくない
引き抜きはバレたら大騒ぎになりますが、正直なところバレなければみんな沈黙を貫き通すもの(笑)。多くの店でおこなわれているので、相当強気な店でない限りは心のどこかで「仕方がない」と割り切るのがホンネです。
実際に売り上げのある女の子がInstagramのストーリーで「(店を)やめようかな」と呟いたとします。するとその投稿を見た有名店が「一度うちに話を聞きにきませんか?」とDMするわけです。そこからキャストが勧誘先に移籍するなんて事例も少なくありません。
これを店が公表してしまうと非難の的となってしまうけれど、女の子も店もダンマリを貫き通せば、引き抜き問題で店同士が揉めることはないです。
また今の店に納得がいかず、悩んだ末に信頼できる前の在籍店に相談した女の子のケースもあります。相談を受けた店長に「そんなにダメそうなら戻ってくれば?」と言われ、華麗な出戻りを果たすパターンも見られますが、こちらも一種の引き抜きに該当するでしょう。そもそも今の店の悩みを外部に漏らす時点で……という考え方もありますが(苦笑)、夜のお仕事は狭い世界なので、こんなことは日常茶飯事です。
セクシービデオ業界では引き抜きが当たり前?
夜の世界だけではなく、映像業界でも“保険”を作る事例は数多く存在します。セクシー業界でもスパッと退所してから新しい所属先を探す例などごく少数で、多くの女優が次の所属先を決めているのが事実。
事務所の場合だと契約期間など諸々の約束があるため、夜のお店ほど自由気ままに移動はできません。そのため、移籍先もルールが細かいことは分かっているため、契約終了日などに合わせて迎え入れるタイミングを決めます。
だからこそ、ほとんどのセクシー女優が退所から新事務所への入所の流れがスムーズなのです。退所したものの次の所属先が一切見つからない女優さんは滅多にいないと思います。
このように夜の世界では、一般企業よりも引き抜きが横行しているのかもしれません。これが不義理だという見方はあるものの、より条件が良い職場で働きたいと考えるのは、夜職の人だけではないでしょう。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。