一面に咲くひまわりを背景に、画面いっぱいに映し出された子どもの靴底。次の瞬間、足が遠ざかっていき、その先には、ひまわり畑を歩いていく男の子の後ろ姿が…。
まるで映画のワンシーンのような夏らしい動画がInstagramで注目を集めています。
「あの夏の思い出をワンカットで撮る方法!」
そんな言葉とともに動画を投稿したのは、栃木県で活躍する写真家の「とちひめ/栃木で活動中 RKP9」さん(@tochihime32)です。
投稿は915万回を超える再生回数を記録し、10万件以上の「いいね」を集めました。ユーザーからは「素敵なカットですね」「えもーーい」「めっちゃ素敵でやってみたいと思いました」「カッコいい撮り方ですね!ぜひ、今度このテクニック使ってみたいです」「これも思い出になりますね。子どもたちも、あとで見返しながら楽しそう」など、多くの反響が寄せられています。
なかには、「数年後『この動画こんなこと言って、あんなことして撮ったよね〜』と、子どもと共通の思い出話になりそう。それも含めて良き」と、撮影している時間そのものが親子の思い出になるのでは、という声もありました。
実はこの映像、特別な撮影機材を使ったものではありません。身近なスマートフォンを使い、しかも「一発撮り」で撮影されたそうです。
とちひめさんに、印象的な動画が生まれた背景と、スマホで夏の思い出を素敵に残すコツを聞きました。
20年以上の一眼レフ経験 あえて「スマホ」で撮影する理由
とちひめさんは、もともと趣味で20年以上、一眼レフカメラを使って撮影を続けてきました。
今回、スマートフォンを使った夏らしい撮影方法を考えたのには、ある思いがあったといいます。
「最近は手ごろに撮れるスマホで、皆さんに楽しく動画や写真を撮ってもらいたく、夏の思い出の撮り方を考えました」
撮影したのは、「栃木県野木町ひまわりフェスティバル」。モデルを務めたのは、とちひめさんの7歳の息子さんです。
「7歳のやんちゃな男の子で、写真や動画を私が撮ると、たまにダメ出しをするぐらいしっかりものです」
20年以上の撮影経験を持つお母さんに、息子さんから“ダメ出し”が入ることもあるという、ほほ笑ましい親子関係。そんな2人だからこそ生まれた、夏のワンシーンなのかもしれません。
「これ実は一発撮りです」スマホを逆さまにして…
では、靴底のアップから、ひまわり畑を歩く後ろ姿へとつながる映像は、どのように撮影しているのでしょうか。
とちひめさんによると、まず撮影者が地面に伏せ、スマートフォンを逆さまにした状態で、子どもの足に近づけます。そして動画の撮影をスタート。スマホを自分のほうへ倒していくタイミングで、子どもに歩き始めてもらいます。
「コレ実は一発撮りです。スマホで撮影してます」
難しそうに見えますが、ポイントのひとつは親子のコミュニケーションだそう。
「コツは声掛けることです。『歩いていいよー、そのままゆっくりねー!』だけです」
もうひとつ重要なのが、手ブレを防ぐこと。
「ブレないように、しっかりとスマホを固定してほしいです」
スマホをしっかり持ち、子どもに声をかけながらタイミングを合わせる。特別な機材がなくても、工夫次第で印象的なワンカットを残せるようです。
投稿への反響について、とちひめさんは「ありがたいことです。一緒に楽しく、動画や写真を撮っていきましょう!」と話します。
プロが教える夏休みの撮影術「光や時間帯を大事に」
夏休みは、旅行やレジャーだけでなく、なにげない日常も、子どもの成長を残せる大切な時間です。写真家として子どもを撮影するとき、とちひめさんが大切にしているのが「光や時間帯」だといいます。
おすすめは、必ずしも特別な場所での撮影ではありません。
例えば、自宅で薄いレースのカーテンが風に揺れ、やわらかな光が差し込んでいる時間。そこで遊んでいる子どもの姿を、スマホを両手でしっかり固定し、スローモーションで撮影するのもおすすめだそうです。
さらに、夏ならではの「水遊び」も絶好の撮影チャンス。太陽の光を受けてキラキラと輝く水と一緒に、遊んでいる子どもの姿をスローモーションで撮ると、夏らしい素敵な映像になるといいます。
旅行先やイベントで撮る一枚はもちろん、カーテン越しの光の中で遊ぶ姿や、水しぶきを上げてはしゃぐ姿も、数年後にはかけがえのない「夏の思い出」になっているかもしれません。
スマホを構えたら、まずは子どもと一緒に楽しむことから。なにげない夏の一日を、映画のワンシーンのように残してみるのも素敵ですね。