夏になると、どこからともなく聞こえてくるセミの鳴き声。近くで鳴かれると、目の前の人との会話までかき消されてしまうことがあります。そんな“夏の爆音”を題材にしたヤシンさんの漫画『かみさまキツネとサラリーマン』のエピソード『爆音』が、X(旧Twitter)で笑いを誘っています。
同作は、32歳の会社員・コタローと、4柱のかみさまキツネたちが暮らす少し不思議な日常を描いた作品です。商売繁盛を司るベニは、年長者らしく振る舞う一方で、どこかおっちょこちょい。コタローはベニを敬いながらも、失敗したときにはきちんと指摘し、ときには冗談っぽくからかいます。
同エピソードは、家の中にセミが入ってきてしまったところから始まります。コタローが「どうしようかな…」と困っていると、ベニは「悪さをするものではない。折を見て逃がしてやろう」と、どこか余裕を感じる対応をするのでした。
しかしその直後、ベニのしっぽにセミは飛び移り、そこで大きな鳴き声を出し続けます。
コタローはセミを捕まえようとするも、セミを捕まえるのは久しぶりで緊張しているようです。それを見たベニはコタローに「どうした怖いか?」と尋ね、続けてコタローに何かを優しく語り掛けます。ただ、このベニの言葉はすべてセミの大きな鳴き声でかき消され、コタローには何も聞こえないのでした。
見た目に反して“おじいちゃん”のベニと、孫のようなコタロー。2人の気心の知れたやりとりが、セミの存在によって一層コミカルに描かれています。
読者からは「ごめんベニ聞こえないに笑いました」や、セミの描き方を「かわいい」とする反応など、さまざまな声があがっています。そこで同作について、作者のヤシンさんに話を聞きました。
太字の鳴き声で「話し声を遮る音量」を表現
――同作は、どのような出来事や発想から生まれたのでしょうか?
近所を散歩しているとき、セミの幼虫を拾ったことから、セミに絡めたネタをやりたいなと思い、漫画にしました。
――読者に「爆音」を感じさせるため、どのような工夫をしましたか?
キャラクターの吹き出しの手前に、セミの鳴き声のオノマトペを太字でかぶせることで、「話し声をさえぎるくらいの音量」を表現しました。
――この回では、コタローとベニの普段の関係性が、どのように笑いにつながっているとお考えですか?
ベニは年長者らしい言動をとりますが、おっちょこちょいな性格で、コタローに世話を焼かれることが多いです。
コタローはベニのことを年上として敬いつつも、ベニが何かやらかしたときはしっかり指摘したり、冗談っぽくからかったりしています。
見た目に反しておじいちゃんなベニと、孫のようなコタローの関係性が、作品の笑いの部分になっているのかなと、個人的には思っています。
――日常の小さな出来事を漫画の題材として見つけるコツと、今後描いてみたい“仕事あるある”を教えてください。
普段、生活しているなかで「キャラクターたちなら、どうするだろう」と、よく考えています。自分が今食べているものをキャラクターが食べるなら?こんな場所へ行ったなら?と想像をふくらませて、漫画のネタにしています。
あと、コメント欄でセミの描き方について「かわいい」と言及されている方が何人かいらっしゃったことは、うれしかったですね。
今後描いてみたい“仕事あるある”は、コタローの通勤中のエピソードをあまり描いたことがないので、そのあたりのネタを、いつかやりたいです。
また『かみさまキツネとサラリーマン』のコミックス最新4巻の発売が、決定しました。
11月19日に発売予定で、現在予約受付中です。興味がある方は、ぜひチェックしてください!
<ヤシンさん関連情報>
▽『かみさまキツネとサラリーマン』最新4巻予約ページ(KADOKAWA)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322606001433/
▽書籍『かみさまキツネとサラリーマン』(KADOKAWA)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322502000313/
▽X(旧Twitter)
https://x.com/Y_ashi_n