「低気圧になると頭が痛くなる」といった『天気痛』に悩まされている人も多いのではないでしょうか。天気痛ドクターとして活動する医師の佐藤純さんと、イラストレーター・アベナオミさんの作品『最新版 マンガでわかる! 「天気痛」のやわらげ方』の抜粋エピソード『梅雨真っ盛り〜〜〜低気圧による頭痛で辛い皆様に届け〜!とりあえず片頭痛ならアイス食べましょ〜!』では、そんな天気痛の対処法とやってはいけないことが描かれています。同作はアベさんのX(旧Twitter)に投稿されると、約1200のいいねが寄せられました。
『天気痛』とは天気が悪くなると頭痛や肩こり、めまいや古傷の痛み、お腹を下すなどといった症状のことを指します。そんな天気痛に長年悩む作者は、今日も低気圧で頭が痛みだしてきました。ズキンズキンと脈を打つように痛むタイプ『片頭痛』を持つ作者に対し、佐藤先生は「片頭痛は冷やしてください!」とアイスコーヒーを渡します。
実は片頭痛は、温めると血管が広がりさらに痛みが増すとされています。そのため脳に冷たさを伝えることが重要ですが、飲み物のほかにもアイスやエアコン、ネッククーラーなどでもよいそうです。
佐藤先生によると、片頭痛の対策として頭がズキズキしだす前から冷やすことが重要だと話します。実は、片頭痛の前兆として眠気や集中力の低下、視界がチカチカするといった症状があります。そのほかにも強い光や臭い、大きな音も片頭痛の引き金となり得るため、自分がどれが要因となりやすいのか知ると対処がしやすくなるそうです。
一方で、長時間のデスクワークなどで頭の筋肉が緊張して頭痛を引き起こす『緊張型頭痛』は、温めて血行を良くするのが対処法となります。カイロやホットタオルなどで首肩を温めるほか、入浴やストレッチなども有効です。
作者はこの話を聞いて、片頭痛と緊張型頭痛、どちらも持っていることに気付きました。佐藤先生は、どちらかというと片頭痛は午前中、緊張型頭痛は午後~夕方に起きることが多いため、それぞれの対処法を知って上手に付き合うことが大切だと話すのでした。
また、天気痛には鎮痛薬の使いどころも重要です。実は、鎮痛薬を頭が痛みだす前から飲むのは大変危険なのだそうです。その理由は、薬剤使用過多による『薬物乱用頭痛』を誘発する危険があるためだと佐藤先生は話します。
もし薬物乱用頭痛になると、天気の良し悪しに関係なく痛みが出るようになります。痛みを抑えようとしてさらに鎮痛薬を飲むと、次第に薬が効きにくくなってしまいます。その結果、さらに薬を飲む量が増えてしまう悪循環におちいる恐れがあるのです。また、ひとたび薬物乱用頭痛になると自力で治すことは難しく、医師の治療が必要です。そのため佐藤先生は、鎮痛薬を飲む量とタイミングが重要だと訴えるのでした。
読者からは「ためになった!」「いま頭ズキズキするからアイス食べよう」などの声が寄せられています。そこで、漫画を描いたアベナオミさんに話を聞きました。
特に「天気痛に悩むお子さんとその保護者」にぜひ読んでほしい
―同作は、どのようなことについて描いているのでしょうか?
天気が悪いと体調も悪い。雨が降る前に関節や古傷が痛む・・・そんな「天気痛」に悩む方々に向けたマンガで読める一冊です。
私自身、青く美しい惑星「地球」に生まれて41年、実は小さなころから天気痛に悩まされてきました。幼稚園児だったころ、雨の日はとにかく膝が痛い。手足がむくむなどの症状に悩まされてきました。私はたまたま「天気が悪いと自分の体調が悪い」と早い時期に気が付きましたが、多くの人は「謎の体調不良」に悩まされているそうです。
そんな私と日本唯一の天気ドクター・佐藤純先生が編集者さんを通じて繋がり『マンガでわかる!「天気痛」のやわらげ方』が完成しました。
―作品を描くにあたって、どのような部分を意識しましたか
天気痛に悩む方の「あるある〜〜!」「そう!これは自分のこと!」と共感していただけるような内容を織り込みつつ、私アベのリアルな天気通ライフを描かせていただきました。
天気痛ってただ頭痛がする、関節が痛い、それ以外にもたくさん症状があるんです。天気痛に悩む本人もですが、一緒に暮らす家族が「天気痛」はこんなに様々な症状があるものだと理解してもらえるように描きました。天気痛に全く悩まされていない人にとっては、風邪でもない、怪我でもない、なのに体調が悪い、痛いなんて意味がわからないんですよね。私もよく思春期のころ、天気痛でつらくて学校を休むと一日中両親に「またズル休み」「また仮病だ」なんていわれて、つらい時期もありました。家族や身近な人に理解してもらえるだけでも、すごく助かるんです。
―この本をどのような方に読んでいただきたいですか?
もちろん今まさに天気痛に悩む方全員に読んでいただきたい!そして、佐藤先生と私の願いは「天気痛に悩むお子さんとその保護者」にぜひ読んでほしいです!
取材の際、佐藤先生は「天気痛がきっかけで学校に行けなくなってしまう。しかし子どもの世界はスピーディです。学校に行けないと、進路はどうするの?その先の就職は??天気痛に早く気づき、治療すれば元気に学校に行き、好きな進路を選べるようになる。そんな子どもが増えてほしい」とおっしゃっていました。私も同感です。
私は天気痛を持つ自分の体で、なんの仕事ならできるのか小さいころから考えてイラストレーター・漫画家という道を選びました。自分の体調をよく観察し、よく知ることで自分にとって最適な選択ができたと思っています。天気痛の治療や、対処法を知ることで「元気な時間を増やす」ことができます。元気な時間が増えれば、学校にも行きやすくなるし、勉強もはかどります。好きなことを見つけることもできます。ぜひ、多くの家庭にこの本が届き、天気痛に悩む家族の希望になれたら幸いです。
<アベナオミさん関連情報>
▽X(旧Twitter)
https://x.com/abe_naomi_
▽ホームページ
https://illustrator.abenaomi1985.workers.dev
<佐藤純さん関連情報>
▽X(旧Twitter)
https://x.com/tall_jun
『最新版 マンガでわかる! 「天気痛」のやわらげ方』
▽単行本(Amazon)
https://www.amazon.co.jp/dp/4778036611
▽その他の書店はこちらから(小学館クリエイティブ)
https://www.shogakukan-cr.co.jp/book/b10159222.html