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クラゲに刺された→「真水で洗う」は逆効果!? 経験者の8割超が「誤った処置」を実施 皮膚科医が教える正しい応急対応とは

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

夏の海水浴シーズン本番、海でのレジャーを楽しむ人が増える一方で、注意したいのが「クラゲ刺され」による皮膚トラブルです。医療法人社団鉄結会(東京都渋谷区)が運営する『アイシークリニック』が実施した「海の生き物による皮膚トラブル」に関する実態調査によると、海水浴経験者の約7割が「クラゲ」に刺された経験を持つことが分かりました。その一方で、正しい対処法を知っている人はわずか1割にとどまるという衝撃的な実態が浮き彫りになりました。

調査は、海水浴経験のある全国の20〜60代男女300人を対象として、2026年7月にインターネットで実施されました。

調査の結果、海水浴経験者の67.3%が「クラゲに刺された経験がある」と回答しました。海水浴を楽しむ上で、クラゲ刺されは非常に身近なリスクであり、正しい応急処置の知識を持っておくことの重要性が示唆されます。

「クラゲに刺された際に最初に行った処置」としては、「真水で洗う」(42.1%)が最も多く、次いで「患部をこする」(31.4%)が続きました。

しかし、同クリニックによると、これらはどちらも「最もやってはいけないNG処置」だといいます。

クラゲの触手には「刺胞(しほう)」と呼ばれる毒針の発射装置が無数に付着しています。

そのため、真水で洗うと海水と真水の浸透圧差(濃度の違い)によって刺激が生じ、まだ発射されていなかった毒針を一斉に発射させてしまい、症状悪化につながります。

同様に、こすることによって毒針が皮膚の中に深く押し込まれ、被害をさらに広げてしまう危険性があるそうです。

また、昔から「クラゲに刺されたら酢をかけると良い」と言われることがありますが、これにも注意が必要です。

調査では「酢が効くという情報を知っていた」人が84.7%にのぼりましたが、専門家によると酢が有効なのは「アンドンクラゲ」など一部の種類のみ。危険な「カツオノエボシ」などに酢をかけると、かえって刺胞の発射を促してしまい、毒が体内に流れる危険性があります。

海岸で刺されたクラゲの種類を正確に判別することは困難なため、自己判断で酢を使うのは避けましょう。

実際に「クラゲに刺されたときの正しい応急処置を知っている」とした人は、わずか12.7%にとどまり、正しい知識の普及が急務であることが明確になりました。

海でクラゲに刺された!どうすれば?

では、海でクラゲに刺されてしまった場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。

まずは真水ではなく、必ず「海水」で患部を洗い流し、刺胞の発射を抑えながら表面の毒を落とします。

次に、触手が残っている場合は、ピンセットやカードのフチなどを使って除去します(※素手で触ると手も刺されるため危険です)。

そして、氷嚢やタオルで包んだ保冷剤で患部を冷やし、痛みや炎症を抑えます。また、抗ヒスタミン薬やステロイド外用薬があれば塗布してください。

ちなみに、クラゲに刺された後、「医療機関を受診した」と答えた人は23.8%で、「受診しなかった(跡が残った・症状が長引いた)」とした人は18.7%でした。自己判断で対処した結果、色素沈着や瘢痕が残るケースも少なくないことがうかがえます。

応急処置を行っても以下のような症状が見られる場合は、無理をせず速やかに医療機関(皮膚科)を受診してください。

・呼吸困難、めまい、動悸、吐き気などの全身症状(アナフィラキシーショックの疑い)
・広範囲にわたって刺されている
・強い痛みが引かない、水疱(みずぶくれ)ができた
・刺された跡が数日経っても消えない、黒ずんでいる

適切な処置を行えば通常1〜2週間程度で改善しますが、初期対応を誤ったり放置したりすると、跡(瘢痕や色素沈着)が残ってしまう場合もあります。

なお、「クラゲに刺されないための予防法」としては、肌の露出を減らす「ラッシュガードの着用」や8月中旬〜9月がクラゲの発生ピークを迎えるため、「クラゲ発生情報の確認」「クラゲ防止ネット内での遊泳」が有効です。正しい知識を持って、安全に夏の海水浴を楽しみましょう。

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