「おしりふきのストックが残り何個か、今パッと分かります?」――公園のベンチで先輩パパにそう聞かれ、育休中のパパは言葉に詰まりました。家事も育児も、妻と「完全に半分ずつ」のはずだったのに。
0歳と1歳の年子を育てる「たく@2児のパパ」さん(@taku_ikuji04)のX投稿は625万回以上表示され、大きな反響を呼んでいます。当時のことを聞きました。
妻と「完全に半分ずつです」と胸を張った直後…
たく@2児のパパさんの育休は、今回が2回目。第2子の誕生から半年間の予定で、その3カ月目の出来事です。フリーランスの妻が仕事に集中できるよう、掃除、ゴミ出し、食後の片付け、日中の世話やお風呂を担当。家事と育児の「作業」はきっちり半分こなしているつもりでした。
平日の昼下がり、ベビーカーを押して公園へ行くと、2歳くらいの女の子を連れた顔見知りの先輩パパがいました。ベンチで「うちは家事も育児も『完全に半分ずつ』って決めてるんです」と答えると、先輩パパは優しくほほ笑んでこう尋ねました。「お子さんの次のサイズの服、もう買いました?」「おしりふきのストックが残り何個か、今パッと分かります?」
答えられずにいると、先輩パパは困ったように笑いました。
「『言われたことを完璧にこなす』のはただの優秀なアシスタント。本当の半分って、『考えること』を半分持つことなんです。シャンプーの残りや離乳食のストック、爪が伸びていないか…そうした「頭の中のタスクリスト」を、奥さんに全部持たせていませんか」
衝撃でした。「目の前にある作業」をこなすだけで、「気づいて、計画して、管理する」という1番しんどい部分は妻に任せきり。「半分やっている」と満足げな顔をしていた自分が、恥ずかしくてたまらなくなったといいます。
夫婦の本当のスタートラインにやっと立てた
急いで家に帰ると、妻は眉間にしわを寄せてパソコンに向かっていました。おむつを買ってきてほしいと頼まれ、こう答えます。
「さっき買ってきたよ。あと、おしりふきも。明日の離乳食のストックも確認しておいたし、夕飯は僕が考えて作るから、仕事に集中して」
妻の手がピタッと止まりました。
「え……? 珍しいね。いつもは『何買えばいい?』『ご飯どうする?』って聞いてくるのに」
「今まで、君に指示を出させるまで動かなくてごめん。これからは『考えること』も、僕がちゃんと半分やるよ」
妻はきょとんとした後、目を赤くして笑ったそうです。
「……なにそれ。急にどうしたの。でも……すっごくうれしい。ありがとう」
投稿には、さまざまな意見が寄せられました。
「タスクを消化してくれるのはもちろん助かる。でも、頭の中も半分こしてくれたら、『この人は味方だ』って思えるんだよね」「世の中の旦那様全員読んでほしいね」と共感する声が届いています。
一方、「『一日のスケジュールを先読みして行動する』はほとんどのパパができてない気がする」「ウチの夫は、知らない、分からない、気づくわけがない、だったからね」といった、夫に向けた厳しい指摘も見られました。
分からないことは、妻に聞く前にまず自分で考える
「気づいて計画して管理する」ができていなかったと実感したのは、服のサイズ変更のタイミング、家の備品管理、お食い初め(生後100日ごろの行事)やバースデーフォトといった節目のイベントです。
そこで夫婦で他に引き受けられることを話し合い、今は分からないことをすぐ妻に聞かず、まず自分で考える癖をつけているそう。「妻の表情が楽になった気がしています」と話します。
あの日の話がXで反響を呼んだと伝えると、先輩パパは驚いていたそう。育児がつらい時のマインドセットや、夫婦仲を保つコツなど、公園での会話は今も続いています。
先輩パパと出会えたのも、平日に子どもと過ごす育休中だからこそ。家族での外出も増え、先日は「カップヌードルミュージアム 横浜」へ。休日の混雑を避けて平日に出かけられ、空いている館内をゆっくり回れたといいます。
やっているつもりでも、相手にとっては十分ではないこともある。育児や家事に限らず、ともに暮らす夫婦のどちらにも言えることかもしれません。