仕事をしていると、交渉で相手に難色を示された際に、ついこちらが折れてしまうことがあるでしょう。相手にも事情があると分かっているからこそ、強く言えずに「仕方ないか」とあきらめてしまうこともあります。そんなときに使える質問のしかたを描いた漫画『人を気持ちよく動かす質問』(作:B.B軍曹さん)が、Instagramに投稿されました。
ある日、作者が仕事で担当者に予算とスケジュールの調整をお願いをします。しかし相手は難色を示し、うまく話を進められません。帰宅した作者は、夫に「このままだと根負けして、泣き寝入りになりそう」と相談します。
すると夫は、「相手にも考えてもらえばいいんじゃない?」と作者に一言。さらに「交渉がうまい人は自分で答えを出し続けない」と話します。
夫が教えてくれたのは、「相手に聞く」という方法でした。例えば「どうすればできますか?」「現実的にはどう進めるのがいいと思いますか?」などと尋ねるのです。もし「どうしても無理です」と言われたとしても、そこで終わりではなく、「何が問題になっていますか?」と、また聞けばいいのだといいます。
相手を説得しようとすると、こちらが次々と解決策を考えなければなりません。しかし質問を投げかければ、相手も一緒に解決策を考える立場になります。相手を相談相手にすることで、一緒に解決に向けて考え始めるというのです。
さらに、相手から自分にとって良い案が出てきたら、「それいいですね!」と大げさなくらい喜び、その方法で進めていきます。自分で考えて出した答えだからこそ、相手も納得して動きやすくなるのだそうです。
そして最後に夫は「交渉が上手い人は、答えをたくさん持っている人ではなく、相手を巻き込みながら話を前に進められる人」だと話すのでした。
読者からは「今、交渉ごと毎日してるからすごくありがたい!さすが髭さん」「そうかーと深く頷きながら最後まで読みました!この方法で息子に気持ち良く勉強してもらえそう」などの声があがっています。そんな同作について、作者のB.B軍曹さんに話を聞きました。
人を動かすために大切なことは「相手への敬意」
――旦那さんの考えを聞いて、自分自身の交渉の仕方について気づいたことはありましたか?
私は「お願いする側が解決策まで用意するのが筋」だと思っていました。でも、それだと相手は出された案に「できる・できない」と答えるだけ。「どうすればできますか?」と聞けば、相手も解決する側になる。交渉は、こちらの答えを通すことではなく、相手にも答えを考えてもらうこと。そこが一番大きな気づきでした。
――相手を気持ちよくさせることも、交渉では大切なのでしょうか?
夫の場合、相手をおだてるというより、考えてくれたことへの敬意をしっかり言葉にする感覚だと思います。自分の案が認められれば、その案を実現したい気持ちも強くなる。ただ夫は「天才ですね!」まで言うので、敬意の圧がちょっと大きめではあると思いますが(笑)
――旦那さんは、人に動いてもらうときに「本人に考えてもらうこと」を大切にされているのでしょうか?
夫は、かなり大切にしています。「これをやって」と言われた答えは相手の仕事ですが、「こうしよう」と自分で出した答えは、自分ごとになるからです。だから人を動かしたいときほど、答えを出すより質問する。相手をコントロールするのではなく、私のお願いを一緒に解決する問題に変える。この漫画でいう「交渉相手を相談相手にする」は、そういうことなんだと思います。
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