「踏切にいたらパーシー走ってきた」
そんなコメントとともにXに投稿された動画が、3.3万件超の“いいね”を集めました。
映っているのは、静岡県の大井川鉄道で2026年から運行を開始した「きかんしゃパーシー号」が踏切を通過する様子です。同年の「DAY OUT WITH THOMAS 2026」イベントでは、きかんしゃトーマス号、きかんしゃトビー号、バスのバーティーなども運行されています。
動画では、よく晴れた青空の下、車内から踏切待ちをする様子が映し出されています。住宅が並び、電柱が立ち、赤い信号が点滅する道。その線路の向こうから、鮮やかな緑色の車体に笑顔の顔をつけたパーシー号が、ゆっくりと姿を現します。
遮断機の向こうを、蒸気の音を響かせながら進んでいくパーシー号。車内から撮影された目線だからこそ、道路のすぐそばを通過していく近さも伝わってきます。投稿は190万回以上再生され、大井川鉄道のトーマス・パーシー列車への関心の高さがうかがえます。
投稿したのは、静岡県島田市・旧金谷町で江戸時代から300年続く老舗茶農家「佐京園」の13代目、佐京裕一郎さん(@MarusaSakyoen)。お茶の製造販売のほか、1日1組限定の一棟貸し農家民宿も運営しています。この一幕は、どのような状況で撮影されたのでしょうか。
踏切待ちで現れたダイナミックな「パーシー号」
撮影時、佐京さんは車で、静岡県島田市竹下の大井川鉄道大井川本線・合格駅近くにある踏切を、東に向かって渡ろうとしていました。踏切待ちで停車していると、そこへパーシー号が走ってきたといいます。
「金谷に住んでいる者としては、普段の光景で、トーマス好きさんに届けばいいなと気軽に思っていましたが、こんなに反響があるとは。『ポケットモンスター』の主人公サトシの声優・松本梨香さんがリポストしてくださっていたので、びっくりしました」
佐京さん自身も、これまでにトーマス号、バーティー、トビーには乗ったことがあるそうです。パーシー号の乗車経験はまだないものの、車内での時間は印象に残っているといいます。
「中ではトーマス達が楽しく会話をしてくれて、バスのバーティーも並走してくれて楽しかったです。トーマスやパーシーを見るのはわりと日常です」
見学しやすい沿線だからこそ必要な配慮
佐京さんは、トーマス号やパーシー号が町を盛り上げてくれているように感じているといいます。
「金谷は、新東名高速道路のインター、バイパス、JRの駅もあり、時間かかりますが北に行けば温泉、南は海と交通の便はいいのですが、ファミレスやファストフード店がなかったりとあまり栄えてはいません。トーマスたちのおかげで活気が出ていいと思います。トーマスから手を振って来る方も多いのですが、地元民も、手を振り返したりしてます。また、うちの民宿のお客さんにも利用している方がよくいらっしゃいます」
一方で、沿線のコンビニなどには「駐車しないで」といった注意書きが見られるようになるなど、見学に訪れる人の行動が懸念される場面も出てきました。
「家山駅近くには、茶畑のすぐ横を走るスポットがあるのですが、無許可で茶畑に入って写真を撮る人が多く、困っていると耳にしています。こうした行動は、近隣住民やお店などだけでなく、大井川鉄道への反感を招きかねません。横を国道473号線が走っていて、トーマスが走ると車はみんな少しスピードを落とすのですが、そのくらいのことは地元民は気にしていないと思います」
トーマス号やパーシー号を見学する際は、近隣への配慮が欠かせません。では、どこで楽しむのがよいのでしょうか。佐京さんは次のようにアドバイスします。
「見るだけなら、新東名高速道路降りてすぐの門出駅がおすすめです。無料駐車場も広く、駅に隣接する観光施設『KADODE OOIGAWA』のSL広場では、本物の蒸気機関車が展示されています。ちなみに、新金谷駅から家山駅までの沿線どこからでも普通に見れるので、乗車券が手に入らなかった方は、見に来たら走ってます。門出駅からは乗ることはできないので、もし乗るなら新金谷駅へ」
大井川鉄道の「きかんしゃトーマス号」と「きかんしゃパーシー号」は、2026年は土日祝日を中心に2027年3月まで運行予定です(※)。沿線で眺める人も、列車に乗る人も、地域への配慮を忘れずに楽しみたいですね。
(※詳細の運行情報については、公式サイト をご確認ください)
◇◇
「佐京園」 https://www.sakyoen.com