静岡県島田市の大井川鐵道・新金谷駅で、3月7日、8日の2日間にわたり「大井川トレインフェスタ2026」が開催された。鉄道ファンはもちろん、家族連れや地元の人々で大賑わい。筆者は8日に参加しその熱気を体感してきた。
会場となった新金谷駅は、SL列車の発着拠点として知られる大井川鐵道の中心駅。イベント当日は、全国各地の鉄道会社によるブース出展や鉄道グッズ販売、鉄道備品の販売やオークション、さらに地元グルメが楽しめるマルシェなど、鉄道の魅力をたっぷり味わえる企画が並んだ。
ステージイベントも大きな見どころ。鉄道芸人として知られるダーリンハニー吉川正洋さん、女子鉄アナウンサーの久野知美さんらによるトークショーが行われ、鉄道ファンなら思わずうなずいてしまうような話題が次々と飛び出した。さらに地元団体による迫力ある太鼓演奏やダンスステージもあり、会場は終始活気に包まれていた。
私も鉄道系音楽グループ「半熟BLOOD」としてステージに出演。これまでさまざまな鉄道イベントで歌わせてもらっているが、大井川鐵道でのライブは今回が初めて。鉄道ソングを織り交ぜたセットリストでお届けすると、客席から手拍子が起こり、会場全体が一体となる盛り上がりに。鉄道を愛する人たちと音楽でつながる瞬間は、何度経験してもうれしい。
会場内で特に印象的だったのが「マルシェエリア」だ。川根本町や島田市で営業している店舗が多数出店しており、地元グルメや特産品が並ぶ。普段はそれぞれのお店で営業している店舗が出店している為、まるで何軒もお店をハシゴしているかのような感覚になる。
実際に食べてみて「今度はお店にも行ってみたい」と思える魅力的な店舗ばかりだった。鉄道イベントでありながら、地域の食文化もしっかり味わえるのがこのイベントの魅力だと感じた。
そして今回のトレインフェスタで大きな話題となったのが、新たに登場した「きかんしゃパーシー号」。
トーマスの大親友として知られるパーシーが、ついに大井川鐵道で「みんなを乗せて走る機関車」としてデビューした。黒い車体のSL「C10形8号機」を改装し、緑色のタンク機関車「パーシー号」として生まれ変わったものだ。この車両は1930年に製造されたもので、全国で唯一動態保存されている貴重な機関車でもある。
実際に車内をのぞいてみると、シートにはかわいらしいパーシーのデザインが施されており、車内アナウンスもパーシーが担当している。子どもたちはもちろん大喜び。大人の私もワクワクした。
パーシー号は3月7日から6月15日まで主に土日祝日を中心に運行予定。トーマス号は5月30日から9月28日まで運行し、5~6月には両車両が家山駅で顔を合わせる日もあるという。茶畑や山に囲まれた大井川流域の風景の中を走るキャラクター列車は、ここでしか味わえない特別な体験なので、ご興味ある方はぜひ。
なお大井川鐵道は2022年の台風15号による豪雨被害で、本線の約半分の区間が現在も不通となっている。今回、トーマス号とパーシー号の2台体制で運行することで乗車率アップを目指し、2029年の全線再開に向けた弾みをつけたい考えだという。
トレインフェスタの盛り上がりと、パーシー号のデビュー。鉄道ファンとしてはもちろん、一人の旅好きとしても、大井川鐵道のこれからがますます楽しみになった。全線再開の日には、ぜひ乗り鉄として訪れ、全ての駅をゆっくり巡ってみたいと思っている。
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