ヘルスやソープなどの風俗店では、キャストはお客様が来店するまでの間「待機室」と呼ばれる部屋で過ごします。お店によっては個室を与えられ1人でのんびりと過ごせるようですが、キャストの在籍数が多いと1人1部屋を用意できないため、稼働していない女の子を1箇所に集める「集団待機」が一般的です。
この集団待機では、待ち時間を快適に過ごしにくく、不自由極まりないでしょう。そして待機中も勤務時間内ですから意識は高く保つべきで、他人の迷惑になる行為をしてはならないものです。しかし中には、顔を合わせるのをいいことにイジメ、悪口、周りなどお構いなしにバカ騒ぎなどをして、キャスト同士のバトルに発展する例も珍しくないようです。
新人に嫉妬!?お局の醜いイジメで続々退店
一般社会において「誰かをいじめてはいけません」や「誰かの邪魔をしてはなりません」なんてことは、当たり前の常識です。それなのに、悲しいかな女同士のイジメはなくなりません。古株が新人や若手を攻撃するといった古典的な例もいまだに多いのです。
とある老舗店では、待機室でお局が幅を利かせているせいで退店者が続出しているそう。話を聞いた楓さん(仮名・28歳)も被害者の1人で、入店直後からお姉様たちのターゲットにされました(以下『』内、楓さん談)。
『入店して1週間くらいで初めて集団待機室へ向かったら、怖いくらいにお局集団に睨まれました。座った瞬間“また新人が入ってきたんだね”、“ただでさえ客少ないんだから迷惑しちゃう〜”とわざとらしく嫌味を言われましたね』
待機室は常に嫌な空気が流れており、お店に対する愚痴、新人への悪口で溢れていたそう。他にも若い子を買い物に行かせたり、他人のスマホの充電器を勝手に使ったりと、常識を逸脱した行為をし続ける古株が“待機室のドン”をしていたのです。
『初の高級店がここだったので民度が高いと思っていたら全然違いました。むしろレベルの高い店で働くことにプライドを持っているみたいです。待機組のヒマ嬢なのに(苦笑)
お局たちはたぶん1日1人接客しているかどうかくらいで、常に待機室でどかっと座っていました。嫌味はずっと言われるし、タバコをせびられるし……。私は負けん気が強いので、命令されても無視するなど反撃してました。むかつくから、嫌がらせがなくなるくらい図々しく居座ってやろうと思ったのです』
どんなに相談をしても黒服たちは、待機室の件についてはノータッチ。古株の文句を言っても「あの人たちはああだから」と返されておしまいだったとか。
『高級店だから1本でもお客を取れれば、店は儲けになりますからね。古株だし固定客ゼロではないため、クビにするまでもないという感じだと思います』
こんな状態のため、新人が入ってきても3カ月も経たないうちにいなくなり、在籍の顔ぶれが変わらない状態が続いていました。
なぜ待機室で暴れるのか?ナイトワーカーの言えないホンネ
さらに楓さんの話を聞いていくと、お局がどれだけヒマでもこの店に居座る理由が見えてきました。
『お局たちは、今から別の店舗に行っても面接で落とされたり、高級店で働いているプライドが邪魔してしまうため、ずっとこの店に居座っている感じです。
おばさんたちは後がないから心に余裕も持てないし、それがイジメやイビリに繋がっているように思います。お局おばさんではなく、売れっ子のお姉さんは余裕があって優しいですから。くだらないことする人に限って高確率でヒマ人で、待機室のボスをしてる印象です』
その後も楓さんは根性で仕事を続けましたが、環境の悪さと店の対応に納得しきれず退店。現在は別の職場へ移り、平和に仕事をする毎日です。
『お局がいた店では在籍3カ月くらいで嫌味を言われなくなりました。何をしても効かないことがわかったからでしょうね(笑)。でもその後も新人や若いコに対するイジメは相変わらずでしたし、ちょっと喋る仲になったキャストが待機室で泣いて、途中で帰っちゃったことがあります。結局、そのまま来なくなっちゃって……。
女子同士のトラブルが起きてもおかまいなしな店なのは重々承知の上でしたが、やっぱり納得ができなかったです。波風を立てたくないのはわかりますが、そこまでしてあの古株たちを守る理由がわからなかったです。だからお客様を連れて別の店に移籍しました。』
楓さんは移籍した後も、お局たちがいるお店の様子をネットでチェックしています。それによると、まだこのお店は存在していて、新人が入ってきてもすぐに辞める状態は続いているようです。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。