京都府立丹後郷土資料館(宮津市)が、丹後ちりめんを織る際に使われた昭和初期の半木(はんもく)製織機を復元している。半木は半分が木材で、もう半分は金属でできた動力式の力織機。織機調整の技術者らが収蔵庫に分解されて保存されていた部品の組み立てに奮闘している。
同館はリニューアル工事に伴い、京丹後市丹後町の保管施設に収蔵品の一部を一時的に移動した。整理作業の中で、半木の力織機の部品が見つかった。
織機調整を手がける京丹後市の団体「丹後テキスタイル・テクノ」の職人と府織物・機械金属振興センターの職員らが昨年12月から、資料館職員とともに穴にはまるネジを探したり、金属部品に油を差したりしながら組み立てている。
力織機は縦1.9メートル、横2メートル。「日本内地向縮緬(ちりめん)工業組合聯合会」の文字とともに1937(昭和12)年登録のプレートが貼られ、金沢市の「津田駒次郎工場」製の表示も確認できた。
織機調整の技術者木本正久さん(85)=京丹後市丹後町=は「半木は昭和30年代に景気がよくなる時に金属製の織機に入れ替わった」と振り返る。同じ技術者の新井誠一郎さん(86)=同=は「懐かしい織機で昔はようけあった。部品を探すのが大変で、手で回して動くまで戻したい」と意気込む。
同資料館の齋藤冬華技師は「丹後ちりめんは丹後の生活や文化を語る上で欠かせない。今の金属製の前の織機で変遷がみられる貴重な資料。撮影してデジタルアーカイブ化するとともに展示も検討したい」と話す。