2016年8月31日、1匹の小さな命が救われました。キジ白の男の子「こたろ」くんです。当時、生後推定3カ月。絶望的なケガを負いながらも、持ち前の豪快な性格で困難を乗り越えてきたこたろくん。彼を支え続けるのは、Xユーザー・ぴてさん(@natsukota0612)です。
人懐こい子猫に異変…病院で厳しい診断
こたろくんとの出会いは2016年の7月頃。飼い主さんの家の畑に姿を見せるようになったのがきっかけでした。
「わりと人懐っこい性格で近寄ってくるようになり、水とごはんをあげていました」
その後、毎日現れるようになったこたろくん。いつもなら仕事から帰るとすぐに走って現れるはずが、ある日、なかなか姿を見せませんでした。
「おかしいな…」と思っていると、遠くから足を引きずりながら歩いて来るこたろくんの姿が見えたといいます。
「よく見ると左前足を何かに噛まれて大ケガを負っていました。かなり弱っているように見えたので保護したんです」
当時は先住猫がいたため、保護後は里親募集を考えていたという飼い主さん。しかし、ケガの治療のために病院へ連れて行くと、事態は想像以上に深刻であることが判明します。
「獣医さんからお腹の張りが気になると言われ、調べると骨盤を骨折していて自力では便を出せない状態であることがわかりました。一生、薬との付き合いになると言われ…里親さんを探すのは難しいだろうと。『このまま放っておけない』。そう思って、我が家で迎え入れることにしました」
豪快で大胆、お迎え後は「手に負えない」と悩むことも
そうして飼い主さんの家にやって来たこたろくん。初日は「ずっとぐったりしていて、ケージの中ですぐに寝始めました」と、命をつなぐために体力を振り絞っているようでした。
しかし翌日、病院から帰宅すると驚きの行動を見せます。
「サイズの合わない大きなカラーを巻いたまま、家中を探索し始めました。カラーを気にする素振りもなく、『初めからこれつけてました』と言わんばかりの振る舞いに、豪快な性格が垣間見えましたね」
こうして、飼い主さんのもとで新たな“猫生”を歩み始めたこたろくん。現在は薬と病院で勧められたフードで排泄もできているため、「特別な工夫はしていません」と飼い主さん。
当初は、自由奔放なあまり、先住猫たちから距離を取られていた時期もあったといいます。
「外で暮らしていたときは、ケンカしている猫の間に割って入る豪快な一面も。そのときは『おもしろい子だな』くらいに思っていたのですが、家に迎えてからは、そのやんちゃぶりに頭を抱えることもありました」
一時は「手に負えないかもしれない」と思ったこともあるという飼い主さん。日を追うごとに、少しずつ家に慣れてくれたため、今ではいい思い出になっています。
「最後までお世話させて」こたろくんと歩んだ10年
こたろくんは、現在10歳を迎えました。「あっという間でした」と飼い主さんは懐かしく振り返ります。
「昔から、私のあとをついてくる子でした。今もそれは変わりません。豪快さはなくなり、私が落ち込んでいると、それを察してそっと寄り添ってくれます」
その一方で、機嫌が悪いときや、自分の要望が通らないときは、足首をガブガブして困らせることも。そんなこたろくんのことを、飼い主さんは丸ごと受け止め、見守っています。
「大変なこともたくさんありましたが、今では感謝の気持ちでいっぱいです。あのとき、現れてくれてありがとう。うちの子になってくれてありがとう。最後までお世話させてください。そんな思いですね」