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2度も河川敷に捨てられ、ガリガリに痩せていた猫を保護、幸せな家猫になった7年後の姿に涙…保護女性が語る「外猫の現実」

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「川岸に、ひどく痩せた猫が捨てられていました…」

そんな一文から始まる投稿が、いま多くの人の心を動かしています。投稿したのは、長年にわたり外猫の保護活動を続けている藤田敬子さん(@hagane.10)。

7年前に出会った1匹の猫「チコちゃん」。過酷な環境で生きていたその命は、いま穏やかな暮らしの中で13歳を迎えています。その裏には、「外猫は自由で幸せ」というイメージとは異なる、厳しい現実がありました。

「生後半年の子猫かと…」飢えて鳴き続けた猫との出会い

チコちゃんと出会ったのは2019年8月。場所は人影も少ない河川敷でした。

「生後半年ほどの子猫に見えるほど小柄で、鳴き叫びながら助けを求めていました」

実際は推定6歳。極度の栄養失調により、本来の年齢よりもはるかに幼く見えていたといいます。藤田さんは当時、河川敷に暮らす猫たちを日々見守っており、「見かけない猫がいればすぐに気づく」と話します。

「遺棄してバレないと思ったら大間違い。餌やりをしている人たちは、すべて把握しています」

一度は保護されるも…再び捨てられた現実

すぐに保護されたわけではありません。藤田さんは地域の保護団体に連絡し、チコちゃんは一度引き取られました。しかし…

「4日後に戻されてしまったんです。“自宅に馴染めなかった”という理由でした」

再び河川敷に戻されたチコちゃんは、さらに痩せていたといいます。当時、その場所には約34匹の猫が暮らしており、すぐに1匹だけを保護する決断はできなかった藤田さん。それでも、心配な日々は続きました。

「連れて行くのが分かったように」自ら近づいた保護の日

転機が訪れたのは約1カ月後。保護の日、チコちゃんは驚くほど落ち着いていたといいます。

「連れて行くのが分かったかのように甘えてきて、長靴から離れませんでした」

捕獲時も暴れることはなく、そのままキャリーケースへ。警戒心はほとんど見られませんでした。

 わずか20日で“普通の猫”に 安心がもたらした変化

保護後の変化は劇的でした。

「よく食べて、よく遊び、10日ほどで3.2kgに。20日で通常の体型に戻りました」

現在は4kgほどの健康的な体に。性格も穏やかになり、特に「婆(おばあさん)」に懐いているといいます。中でも印象的なのは、こんなエピソードです。

「夫婦喧嘩が始まると、婆をかばって爺の手を叩きに行くんです。でもそのあと、爺の顔を舐めたりもする(笑)」

「外猫は自由で幸せ」ではない 現場で見た厳しい現実

藤田さんが強く訴えるのは、「外猫=幸せ」という認識への疑問です。

「家猫は好きな時に水やご飯があり、安全な場所で眠れます。でも外猫は違います」

実際に見てきた現実として、

・餌がもらえず空腹に耐える日
・猫同士の争いによる死
・交通事故(ロードキル)
・犬に追われ傷つくケース
・誰にも看取られず亡くなる命

「雨風に打たれ、寝床もなく生きる。それが幸せとは思えません」

「野良猫も同じ“猫”」伝えたいのは命の価値

投稿を通して伝えたいことについて、藤田さんはこう話します。

「外猫と家猫の違いは、人間の都合でしかありません。同じ猫なんです」

汚れているように見える外猫も、保護して1年もすれば見違えるほどきれいになるといいます。そして…

「動物遺棄は犯罪です。捨ててはいけない。必ず保護団体へ相談してください」

「本気で減らす」ために必要なこと

長年活動を続けてきた藤田さんは、保護の在り方にも言及します。

「目の前の猫を助けるだけでなく、“増やさない”ことが大切」

・不妊手術の徹底
・責任ある保護
・周囲への配慮
・継続できる活動

その積み重ねが、「外猫ゼロ」に近づく道だといいます。

7年後の今も元気に…1匹の猫が教えてくれたこと

かつて、痩せ細り命の危機にあったチコちゃん。あれから7年、いまは安心できる場所で、穏やかに暮らしています。

「猫の幸せは、安心できる場所と食事と寝床です」

その言葉は、1匹の猫の人生が証明しているのかもしれません。

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