子どもの居場所づくりを応援することで飲食が楽しめるバー「ZAIGEN」が毎週金曜夜、大津市大将軍1丁目のコミュニティスペース内で開かれている。同市で活動するNPO法人の代表理事が仕掛け人となり「支援を受けた子どもが将来、大人になって支える側になるような循環ができたらうれしい」と話す。
同市瀬田北学区で学童保育などを運営するNPO法人「寺子屋共育轍(わだち)」の蔵田翔さん(37)=大津市。同法人のコミュニティスペースをバーに活用し、チャリティーイベントとして2023年に始めた。当初会員制だったが、昨春から一般向けに開いている。
メニューはビールやウイスキー、コーラといった飲み物と共に、アヒージョやナッツ、うどんなど約40種類を用意。同法人に寄付すれば、100円当たり1枚のコインがもらえ、そのコインと交換で注文できる。
コミュニティスペースは普段、絵本とウクレレ音楽を楽しむイベントや不登校の子どもの親らの交流会、高校生のゲーム部屋など曜日や時間帯に応じて姿を変える。そのため、日中に訪れた子どもがジュースやうどんと交換できるよう、余ったコインをバーに置いていくことも可能だ。
昨年からバーを利用したいという地元のお年寄りや子育て中の母親らが増え、年間50万円ほどの支援金が寄せられた。集まった寄付は家族の介護や世話を担う「ヤングケアラー」や、家出などを理由に支援を必要とする若者らを保護する費用に充てるという。
かつて不登校を経験した蔵田さんは「地元に子どもの居場所が少ない」と感じ、学生時代から居場所づくりに尽力してきた。「子どもの孤独・孤立を防ぐためには、信頼できる大人とつながることが大切。いざという時に『助けて』を言える関係を育みたい」と語る。